事実婚じじつこん
ひとことで言うと
婚姻届は出していないけれど、事実上夫婦のように暮らしている状態。ひとり親向けの手当では受給資格を失うことがあります。
みさき
藤井先生、児童扶養手当の書類に「事実婚をしていない」というチェック欄があるんですが、これ、具体的にどういう状態のことですか?
藤井先生
事実婚というのは、婚姻届は出していないけれど、実際には夫婦のように生活費を支え合って暮らしている状態のことです。同居しているかどうかだけでなく、生活の実態全体を見て判断されます。
みさき
同居してなくても事実婚になることがあるんですか?
藤井先生
はい、そこが誤解されやすい点です。制度上は、頻繁な定期的訪問があり、かつ定期的な生活費の援助を受けている場合には、同居していなくても事実婚にあたるとされています。逆に言えば、同居さえしていなければ大丈夫、というわけではありません。
みさき
え…それってちょっと不安になります。彼氏とたまに会っているだけでも引っかかるんでしょうか?
藤井先生
そこは安心してください。交際相手がいる、時々会っている、というだけで直ちに事実婚と判定されるわけではありません。判定では、訪問の頻度や生活費の援助が継続しているか、生活の実態はどうかを、市区町村が総合的に確認したうえで判断します。「異性の知り合いがいるから即対象外」という単純な制度ではないんです。
みさき
なぜ事実婚だと児童扶養手当がもらえなくなるんですか?
藤井先生
児童扶養手当は、ひとり親家庭の生活を支えるための手当です。事実婚の状態にあるということは、実質的にもう一人の親にあたる方がいて、その方からお子さんを扶養してもらえる状況にある、という考え方が背景にあります。そのため、事実婚は受給資格を失う事由の一つになっています。
みさき
児童扶養手当だけじゃなくて、他の制度にも関係するんですか?
藤井先生
はい。ひとり親家庭等医療費助成制度など、ひとり親であることを前提にした制度の多くで、事実婚は資格に影響します。これらの制度は「ひとり親としての生活実態があるかどうか」を見ている、と考えるとつながりが分かりやすいと思います。
みさき
私の場合、どこまでが大丈夫でどこからが対象外になるのか、正直よく分からないです…。
藤井先生
そこは自分で判断せず、必ず窓口に相談してください。市区町村ごとに確認される内容は多少違いますが、訪問の頻度や生活費のやり取りについて正直に伝えれば、担当者が生活の実態に沿って判断してくれます。不安な状態のまま一人で抱え込むより、先に確認してしまうほうが安心です。
みさき
変に隠したりせず、素直に相談したほうがいいってことですね。
藤井先生
そうです。もし事実婚にあたると分かった場合でも、届け出をせずに手当を受け取り続けると、あとで返還を求められることがありますので、状況が変わったときは早めに窓口へ伝えることが、結果的に自分を守ることにもなります。
事実婚にあたるか迷ったら
- 同居していなくても、頻繁な訪問と生活費の援助が続いていれば事実婚とみなされることがあります
- 判定は同居の有無だけでなく、生活の実態全体を市区町村が確認して行います
- 交際があるというだけで直ちに資格を失うわけではありません。自己判断せず窓口へ相談してください
みさき
母子家庭でも父子家庭でも、この考え方は同じなんですよね。
藤井先生
はい、性別による違いはありません。お父さんが受給者の場合も、同じ基準で判断されます。心配な状況があるときは、児童扶養手当の窓口に、今の生活状況をそのまま伝えて相談してみてください。
※本記事は令和8年7月時点の公表情報をもとに作成しています。事実婚に該当するかどうかの判定は、個別の生活状況や市区町村によって異なります。最新情報は、お住まいの市区町村の担当窓口でご確認ください。
よくある質問
同居していない交際相手がいるだけで児童扶養手当がもらえなくなりますか?
交際相手がいるというだけで直ちに事実婚と判定され、資格を失うわけではありません。頻繁な定期的訪問と定期的な生活費の援助が続いているなど、生活の実態を市区町村が総合的に確認したうえで判断されます。不安な場合は自己判断せず窓口へ相談してください。
事実婚のことを黙っていたらどうなりますか?
事実婚に該当する状態を届け出ずに手当を受け取り続けると、あとで受給資格がなかった期間の手当の返還を求められることがあります。状況が変わったときは早めに窓口へ伝えることが大切です。
事実婚は児童扶養手当以外にも影響しますか?
はい。ひとり親家庭等医療費助成制度など、ひとり親であることを前提にした制度の多くで、事実婚の状態は資格に影響します。制度ごとに判定の詳細は異なるため、それぞれの窓口で確認してください。