病院代が安くなる|ひとり親家庭等医療費助成制度は自治体ごとに違う【令和8年度】
ひとり親の家庭が病院にかかったときのお金の負担が軽くなる制度。
マル親医療費助成ってどんな制度?

- 申請窓口はお住まいの市区町村。所得制限額・自己負担額・対象年齢・受給者証の名称も市区町村が決めている
- 制度の名称そのものも「マル親」「ひとり親家庭等医療費助成」「福祉医療費助成」など自治体によって異なる
確認ポイント① 誰が対象か
この制度は医療保険の自己負担分を助成する仕組みのため、国民健康保険や被用者保険など何らかの医療保険に加入していることが前提となる自治体があります。また、生活保護を受給している方は対象外とする自治体があります。東京都のページでも「国民健康保険や健康保険など各種医療保険の加入が前提」「生活保護を受けている方は助成対象外」と明記されています。生活保護を利用している方は、医療扶助など別の仕組みで医療費が扱われる形になります。
確認ポイント② 助成されるのは親? 子ども?
確認ポイント③ 所得制限はいくらか
確認ポイント④ 窓口負担とあとから戻ってくるお金
- 現物給付: 医療機関の窓口で受給者証を提示すれば、その場で自己負担額(0円や定額など自治体が決めた金額)だけを支払えばよい
- 償還払い: いったん医療保険の自己負担分を窓口で立て替え払いし、あとから領収書を添えて自治体に申請すると、助成分が口座に振り込まれる
- 受給者証を利用できない医療機関、自治体外・都道府県外での受診、受給者証の提示忘れ、治療用装具などは償還払いになる場合があります
自治体で見られる主な制度例
| 自治体 | 自己負担額の例 | 給付方法 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| 東京都(足立区含む都内区市町村) | 課税世帯は保険診療分の1割負担。外来は個人ごと月額上限18,000円(年間上限144,000円)、入院等は月額上限57,600円。非課税世帯は自己負担なし | 都内契約医療機関は現物給付、都外受診は償還払い | 2026年7月 |
| 千葉市 | 保険診療の自己負担額を全額助成し、実質無料 | 千葉県内は現物給付、県外受診時などは償還払い | 2026年7月 |
| 埼玉県(県基準) | 通院は医療機関ごとに1人月額1,000円、入院は医療機関ごとに1人1日1,200円。市町村民税非課税なら免除。さいたま市は独自に全額助成 | 自治体ごとに詳細が異なる | 2026年7月 |
| 堺市 | 通院・入院とも1つの医療機関ごとに対象者1人当たり1日500円まで(同じ医療機関で月2日まで)。調剤薬局は自己負担なし。対象者1人当たり月額2,500円を超えた分は自動的に還付 | 大阪府内は現物給付、府外受診等は償還払い(超過分は口座へ自動還付) | 2026年7月 |
| 神戸市 | 外来は1日最大400円を月2回まで(3回目以降は無料)、入院は1割負担で月額上限1,600円 | 詳細は自治体窓口で要確認 | 2026年7月 |
確認ポイント⑤ 証明書の有効期限・更新方法を確認
必要書類は何が必要?
| 書類の例 | 内容 |
|---|---|
| 健康保険の資格がわかるもの | マイナ保険証、資格確認書、資格情報のお知らせ、マイナポータルの資格情報画面などが対象になる場合があります(従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了し、期限切れの保険証を提示できる特例対応も2026年7月31日で終了しています) |
| 戸籍謄本など | ひとり親であることや続柄を確認するため |
| 本人確認書類 | 運転免許証やマイナンバーカードなど顔写真付きの証明書 |
| 所得を確認できる書類 | 課税(非課税)証明書の提出を求められる場合があります |
| 振込先口座がわかるもの | 償還払いを利用する場合に必要になることが多い |
申請の流れ

- お住まいの市区町村の担当窓口(子育て支援課や福祉事務所など)に、対象になるか・自己負担額はいくらかを問い合わせます
- 案内された必要書類を確認します。持ち物は自治体によって異なるため、電話やホームページでの事前確認がおすすめです
- 必要書類をそろえて窓口に提出します
- 自治体側で所得状況や対象要件の審査が行われます
- 審査が通ると受給者証(名称は自治体によって異なります)が交付されます。届いたら医療機関の窓口で提示できるようになります
気をつけたいポイント
- 他の市区町村に引っ越した場合、旧受給者証を利用できる最終日や新しい資格の開始日は自治体によって異なるため、転出元・転入先の双方へ確認してください
- 再婚した場合や、事実婚とみなされる状況になった場合は、資格を失うことがあります。事実婚にあたるかどうかは自治体が生活実態等を踏まえて判断します。児童扶養手当と全く同じ考え方とは限りません
- 就職、退職、扶養義務者との同居・別居などにより、世帯状況や所得判定の対象者が変わる場合があります。届出が必要かどうかは自治体へ確認してください
所得が限度額以上になると、その年度・認定期間の助成対象外となる場合があります。児童扶養手当のように段階的に減っていく制度ではなく、対象・対象外の「有無」で判定する制度もあるので、境界線に近い方は窓口で所得額と控除を確認してもらいましょう。償還払いを利用する場合も、払い戻される範囲、申請期限、必要書類は自治体によって異なるため、領収書と診療明細書を保管したうえで担当窓口へ確認してください。
ひとり親家庭等医療費助成制度の基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | ひとり親家庭等医療費助成制度(東京都などでの通称マル親。自治体により名称が異なる) |
| 制度の位置づけ | 自治体が独自に実施する医療費助成。全国一律の制度ではない |
| 実施主体 | お住まいの市区町村 |
| 誰が対象か | 原則としてひとり親家庭(母子・父子)の親と児童。養育者を含める自治体もある(自治体で要件確認) |
| 親と子のどちらが助成対象か | 親・児童の双方を対象にする自治体がある一方、対象年齢の区切りや他制度との役割分担は自治体で異なる |
| 所得制限 | 児童扶養手当に準じた基準を用いる自治体があるが、金額・判定年度は自治体で異なる |
| 窓口負担 | 無料〜定額負担までさまざま。お住まいの自治体で要確認 |
| 給付方法 | 現物給付または償還払い(自治体・受診先医療機関により異なる) |
| 申請期限・更新 | 受給者証の有効期限・更新方法(自動更新か書類提出か)は自治体で異なる |
| 申請窓口 | お住まいの市区町村の子育て支援課・福祉事務所等 |
| 公式情報 | こども家庭庁 ひとり親家庭等関係 |
あわせて使える制度
公式情報・問い合わせ先
- こども家庭庁 ひとり親家庭等関係(制度の全国的な位置づけについての案内): https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya
- 対象者・所得制限・自己負担額・必要書類・申請窓口はすべて自治体ごとに異なるため、実際の手続きはお住まいの市区町村の子育て支援課・福祉事務所などの窓口へお問い合わせください
※本記事は令和8年7月時点の公表情報をもとに作成しています。ひとり親家庭等医療費助成制度の対象者、助成対象(親・児童の範囲)、所得制限、自己負担額、給付方法、必要書類、受給者証の有効期限・更新手続きなどは、個別の状況や市区町村によって異なります。最新情報は、お住まいの市区町村の担当窓口でご確認ください。
ひとり親家庭等医療費助成制度のよくある質問
マル親医療費助成は母子家庭・父子家庭のどちらも対象ですか?
助成されるのは親と子どものどちらですか?
所得制限はいくらですか?
窓口負担はいくらですか?
生活保護を受給していても使えますか?
引っ越したら手続きは必要ですか?
所得が限度額を超えたらどうなりますか?
離婚していなくても対象になりますか?
受給者証を忘れて受診したらどうなりますか?
この記事の情報は 時点のものです。(初回公開: ) 制度の内容は改正や自治体の運用によって変わることがあります。お手続きの前に、お住まいの市区町村の窓口や公式サイトで最新の内容をご確認ください。
次に読む
この記事で触れている関連制度
本文のなかで出てきた制度です。あわせて使えるかどうかは、それぞれの記事と窓口でご確認ください。
- 手当児童扶養手当子どもが18歳に達した日以後の最初の3月31日まで(障害があるときは20歳未満まで)、生活費の手当がもらえる制度。シングルマザー・シングルファーザーの家庭が対象です。第1子は月額最大48,050円で、支払いは奇数月に年6回、2か月分ずつまとめて振り込まれます。収入によって全額もらえる人と一部だけの人がいます。
- 給付金高等職業訓練促進給付金看護師や保育士など、就職に有利な資格を取るために6か月以上学校に通うあいだ、生活費として月10万円(住民税がかかる世帯は月7万500円)が受け取れる制度です。最後の1年は月4万円が上乗せされ、支給は最長4年まで。修了したときには、これとは別に修了支援給付金5万円(住民税がかかる世帯は2万5千円)が一度だけ受け取れます。シングルマザー・シングルファーザーが対象で、申し込みは市区町村の窓口です(実施していない自治体もあります)。
- 貸付母子父子寡婦福祉資金貸付金子どもの学費や引っ越し代など、まとまったお金を利子なし(保証人がいないときは年1.0%)で借りられる制度。シングルマザー・シングルファーザーと寡婦が対象で、使いみちに応じて修学資金・就学支度資金・生活資金など12種類あります。もらえるお金ではなく、あとで返すお金です。借りられる上限は資金の種類ごとに決まっています。
- 税制ひとり親控除シングルマザー・シングルファーザーの税金が安くなるしくみ。所得(収入から必要な分を差し引いた額)から所得税は35万円、住民税は30万円を引いてから税金を計算します。手続きは年末調整か確定申告で。結婚したことがあるかどうかは関係ありません。
同じ「助成」のほかの制度
- 東京都助成ひとり親家庭等医療費助成制度(マル親)東京都でひとり親の家庭の病院代が軽くなる制度(通称マル親)。子どもだけでなく親の医療費も対象です。「マル親医療証」をもらうと、住民税がかかる世帯は医療費全体の1割の負担(通院は月18,000円・年144,000円、入院は月57,600円が上限)、住民税がかからない世帯は窓口での支払いがありません。子どもが18歳になった年の3月末(障害があるときは20歳未満)まで、シングルマザー・シングルファーザーの家庭が使えます。
- 東京都助成水道料金・下水道料金の減免(東京都)児童扶養手当または特別児童扶養手当をもらっているひとり親世帯は、申請すると水道の基本料金と1か月あたり10m³まで使った分の料金に相当する額が免除されます。23区では下水道料金も1か月あたり8m³までの分が免除されます。多摩地区の下水道料金は市町によって取扱いが異なります。自動では適用されず、水道局への申請が必要です。
- 千葉県助成ひとり親家庭等医療費等助成事業(千葉県)千葉県のひとり親家庭等医療費等助成事業は、病院や薬局の窓口で払うお金が0円・200円・300円のどれかで済む制度です。シングルマザー・シングルファーザーの家庭の親子や、親のいない子どもを育てている人が対象です。実際の負担額や、1回・1日など何を単位に負担するかは市町村ごとに決まり、受診前に申請して受給券を受け取る必要があります。所得(収入から必要な分を差し引いた額)による制限もありますが、制限の有無自体も市町村により異なります。
この制度に関係する用語
この記事に間違いや分かりにくいところがあれば、お問い合わせから教えてください。
← 制度一覧にもどる








