扶養家族ふようかぞく
ひとことで言うと
あなたが生活費を出して養っている家族のこと。人数によって税金や手当の基準になる金額が変わります。
みさき
藤井先生、「お子さんを扶養に入れていますか?」ってよく聞かれるんですが、扶養家族ってそもそも何のことですか?
藤井先生
扶養家族というのは、生活費をあなたが出して養っている家族のことです。ひなちゃんのように、みさきさんの収入で生活しているお子さんは扶養家族にあたります。
みさき
それだけですか?意外とシンプルですね。
藤井先生
言葉としてはシンプルですが、扶養には大きく分けて2種類あって、それぞれ基準が違うので、そこがややこしいんです。「税金の扶養」と「健康保険の扶養」の2つです。
みさき
種類が違うって、どう違うんですか?
藤井先生
税金の扶養(扶養控除)は、実は16歳未満の子どもは対象外なんです。「うちの子はまだ小さいのに扶養に入れられないの?」と驚かれる方が多いポイントです。
みさき
えっ、ひなは小学2年生だから対象外ってことですか?なんでですか?
藤井先生
16歳未満のお子さんには、扶養控除の代わりに児童手当が支給されている、という位置づけになっているからです。扶養控除で控除を受けられるのは、16歳以上のお子さんや、収入の少ない親族を養っている場合です。
みさき
じゃあ、ひなが16歳になったら扶養控除が使えるようになるんですね。
藤井先生
そうです。一般の扶養親族なら38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族なら63万円の所得控除が受けられます。扶養している親族の合計所得金額が58万円以下(令和7年分以降。給与収入だけの場合はおおむね123万円以下が目安)であることが条件です。
みさき
一方で健康保険の扶養は違うんですか?
藤井先生
はい。健康保険の扶養(被扶養者)には年齢の下限がなく、0歳の赤ちゃんでも入れます。基準は年間収入がおおむね130万円未満かどうかで、税金の扶養とは数え方も基準額もまったく別のものです。
みさき
別々に考えないといけないってことですね。ちょっとややこしいです。
藤井先生
「扶養に入れる」と一言で言っても、税金の話なのか健康保険の話なのかで意味が変わる、と覚えておくと混乱しにくいですよ。
扶養家族、2つの顔
- 税金の扶養控除:16歳以上の子や親族が対象。合計所得58万円以下(令和7年分以降)などの要件があります
- 健康保険の扶養:年齢の下限なし。年収がおおむね130万円未満かどうかが目安です
- 児童手当は16歳未満のお子さんの生活を支える別の制度で、扶養控除とは役割分担しています
みさき
そう考えると、うちは今は税金の扶養控除は使えなくて、児童手当と健康保険の扶養で子どもを支えている、ってことなんですね。
藤井先生
まさにそのとおりです。年末調整や確定申告の「扶養親族」欄を書くときは、対象になる年齢か、所得はいくらかを確認してから記入するようにしてください。迷ったら、ひとり親控除の要件と合わせて確認すると分かりやすいですよ。ひとり親控除は扶養する子がいることが条件の一つになっている制度です。
みさき
今度の年末調整で気をつけてみます。母子家庭・父子家庭どちらでも同じ考え方でいいんですよね。
藤井先生
はい、扶養の考え方自体に性別による違いはありません。お父さんが一人でお子さんを育てているご家庭でも、同じ基準で扶養親族かどうかを判断します。
※本記事は令和8年7月時点の公表情報をもとに作成しています。扶養控除・健康保険の扶養の要件や金額は法改正により変わることがあります。最新情報は、税務署や勤務先の健康保険担当、または年金事務所でご確認ください。
よくある質問
小学生の子どもは税金の扶養に入れられないんですか?
税金の扶養控除は16歳以上の親族が対象で、16歳未満のお子さんは対象外です。これは16歳未満の子には別に児童手当が支給される位置づけになっているためです。健康保険の扶養には年齢の下限がないため、0歳から加入できます。
税金の扶養と健康保険の扶養は同じ基準ですか?
別の基準です。税金の扶養は合計所得58万円以下(令和7年分以降)などが目安で、健康保険の扶養は年間収入がおおむね130万円未満かどうかで判定されます。収入の数え方も異なります。
扶養親族が何人いるかは何に影響しますか?
扶養親族の人数は、所得税・住民税の控除額のほか、児童扶養手当など一部の制度の所得制限限度額にも影響します。人数が増えるほど所得制限の限度額が引き上げられる仕組みです。