茨城県の制度

病院代が安くなる|茨城県の医療福祉費支給制度ひとり親家庭は外来600円【令和8年度】

この制度は茨城県にお住まいの方が対象です。全国共通の制度と併用できます。

みさき
先生、ひな(小2)がこのところ耳鼻科に通っていて、通院のたびに数千円かかるのが正直つらくて……。茨城県には、ひとり親家庭向けの医療費の助成ってあるんでしょうか?
藤井先生
はい、あります。医療福祉費支給制度、通称「マル福」のひとり親家庭区分という制度です。茨城県には母子家庭・父子家庭どちらも使える医療費助成があって、しかも茨城県の場合は自己負担額そのものを県が具体的な金額で決めています。
みさき
金額を県が決めている、というのはどういうことですか?
藤井先生
実は、都道府県によっては自己負担額を県が示していないところもあります。でも茨城県は違って、外来は1日600円、入院は1日300円と、県のページにはっきり数字が書かれているんです。まずはこの制度の全体の仕組みからお話ししますね。
みさき
具体的な金額があるのは分かりやすいです。まず全体像を教えてください。

茨城県のマル福、まず知ってほしい仕組み

藤井先生
このセクションでは、お金の流れと役割分担を図でイメージしてもらいますね。

茨城県のマル福(医療福祉費支給制度)ひとり親家庭の仕組み図。茨城県が費用の2分の1を市町村に補助し、市町村が窓口の受給者証交付と自己負担額の徴収を行うという2段階の流れを示す。県が定めた自己負担基準として外来1日600円・入院1日300円という数字を明記した図解

藤井先生
図の通り、実際に窓口業務を行うのは市町村です。茨城県はその費用の2分の1を市町村に補助する立場ですが、自己負担額そのものは県が基準を決めています。
みさき
窓口は市役所や町村役場だけど、いくら払うかは県が決めているんですね。
藤井先生
そのとおりです。県の公式ページには「外来自己負担金あり(1医療機関毎、調剤薬局除く) 1日600円(月2回限度)」「入院自己負担金あり(1医療機関毎) 1日300円(月3,000円を限度)」とはっきり書かれています。これが茨城県の基準です。
みさき
でも、市町村によって違うこともあるんですか?
藤井先生
あります。実は県のページにも「市町村によっては、所得制限なし・マル福自己負担金の助成・対象年齢拡大など独自に制度を拡充している事例もあります」と明記されているんです。つまり県の基準に市町村が上乗せできるという二層構造になっています。この後、実際に確認できた市の例もお見せしますね。
みさき
なるほど、まずは県の基準を押さえて、それから市町村ごとの違いを見ていく感じですね。じゃあ、実際の自己負担額を詳しく教えてください。

窓口の自己負担はいくら?― 県の基準は外来1日600円・入院1日300円

藤井先生
ここが一番気になるところですよね。茨城県が決めている自己負担の基準を表にまとめました。
区分自己負担額上限
外来1日600円(1医療機関ごと。調剤薬局では自己負担なし)月2回が限度(1医療機関ごと)
入院1日300円(1医療機関ごと)月3,000円が限度(1医療機関ごと)
みさき
外来は月2回まで、入院は月3,000円までなんですね。それを超えたらどうなるんですか?
藤井先生
上限を超えた分は自己負担がかかりません。たとえば同じ月に同じ医療機関へ3回以上通院しても、3回目以降の自己負担は発生しない計算になります。入院も1日300円が積み重なって3,000円に達したら、その月はそれ以上かかりません。
みさき
調剤薬局が除かれているっていうのは、薬代は助成されないということですか?
藤井先生
逆です。県のページの原文は「1医療機関毎、調剤薬局除く」で、これは薬局では自己負担金がかからないという意味です。県のページはそこまで書いていませんが、今回確認した3市はいずれも同じ説明でした。つくば市は「調剤(薬局):自己負担なし」、日立市も「薬局:自己負担なし」、水戸市も自己負担の説明に「調剤薬局は除く」と書いています。薬局では受給者証を出せば、窓口での支払いは発生しません。ただし受給者証の提示は必要なので、処方せんと一緒に出してくださいね。
みさき
難しく考えなくてよさそうですね。ちなみに、この600円・300円というのは全ての市町村共通なんですか?
藤井先生
これは県が決めた基準額です。ただし県のページ自身が「市町村によっては、『所得制限なし』『マル福自己負担金の助成』『対象年齢拡大』など独自に制度を拡充している事例もあります」と書いていて、実際にどうなるかは市町村ごとに違います。後ほど紹介するとおり、今回確認した3市のうち2市は県の基準より負担が軽くなっていました。次は、県のページには載っていない所得制限の話をしますね。

所得制限のしくみ ― 県ページに金額の記載はなく、市のページで確認

藤井先生
ここは正直にお伝えしなければいけません。茨城県の公式ページには「医療保険に加入し、所得が一定以下という所得制限があります」としか書かれておらず、具体的な金額そのものは県のページに記載がありません。
みさき
え、金額が分からないと、自分が対象かどうか判断できないじゃないですか。
藤井先生
そうなんです。そこで今回、水戸市とつくば市の公式ページを確認したところ、どちらも同じ301万6千円(3,016,000円)の所得制限を掲げていました。県のページには金額が出てこないので、ここでは「この2市の公式ページで確認できた数字」として紹介します。
市ひとり親家庭の所得制限(扶養0人)扶養親族が増えたとき扶養義務者の所得制限
水戸市3,016,000円未満1人につき38万円を加算(老人扶養48万円・特定扶養63万円を加算)1,000万円未満
つくば市301万6千円未満1人につき38万円を加算1,000万円未満
みさき
「扶養義務者」って、私の子どものことじゃないんですか?
藤井先生
いいところに気づきましたね。ここでいう扶養義務者はみさきさん自身の両親やきょうだい(民法上の直系血族・兄弟姉妹)のことです。みさきさんが養育しているひな(小2)は「扶養親族」にあたります。同一世帯に扶養義務者がいる場合、その方の所得も1,000万円未満であることが条件です。水戸市のページには「扶養義務者(同一世帯の祖父母等)がいる場合は、その所得が1,000万円未満であれば制度利用可能です」と書かれています。
みさき
なるほど、私の所得と、同じ世帯にいる親の所得の両方を見られるってことなんですね。私は扶養親族が1人(ひな)なので、この場合はどう見ればいいでしょうか?
藤井先生
水戸市の例で言うと、扶養0人の3,016,000円に38万円を加算するので、扶養1人なら3,396,000円未満が目安になります。ただし、この「所得」は給与の額面ではなく、給与所得控除など各種の控除を引いたあとの金額です。水戸市のページには「定額控除は8万円です。令和4年度所得より、給与所得または公的年金等に係る雑所得を有する方については、定額控除が18万円になります」ともあります。控除の計算は複雑なので、ご自身が限度額に収まるかどうかは窓口で確認するのが確実です。
所得制限で不安になりすぎないでください

所得制限額は、今回確認できた水戸市・つくば市では扶養0人で3,016,000円未満、扶養1人で3,396,000円未満と一致していました。ただし茨城県には44の市町村があり、今回金額を確認できたのは2市だけです。控除の取り方によって実際の所得は変わるので、「うちは対象外かも」と自己判断せず、まずはお住まいの市町村の窓口で確認してみることをおすすめします。

みさき
2市だけ、っていうのは正直に言ってもらえて助かります。ところで、市町村によって自己負担額が違うって、最初のほうでおっしゃっていましたよね。

市町村の上乗せ ― 確認できたのは3市。日立市とつくば市は独自の軽減あり

藤井先生
はい、ここが茨城県のマル福で一番差が出るところです。今回、水戸市・つくば市・日立市の3市を確認しました。まず全体像を図で見てみましょう。

茨城県のマル福ひとり親家庭における市町村ごとの自己負担の違いを示す図解(令和8年9月確認)。水戸市は県基準どおり外来1日600円・入院1日300円。つくば市は所得制限は県基準どおりだが外来自己負担金が後日返金される仕組み。日立市は所得制限を撤廃し外来・入院とも自己負担金を助成(振込は年4回)。下部に「確認できたのは茨城県内44市町村のうちこの3市だけです」という注記がある図解

市自己負担の扱い出典
水戸市県の基準どおり。外来1日600円(月2回まで)・入院1日300円(月3,000円まで)、所得制限あり水戸市公式ページ
つくば市所得制限は県基準どおり。ただし外来自己負担金は後日、口座に返金されるつくば市公式ページ
日立市ひとり親家庭の所得制限を撤廃。自己負担金と入院時食事代の助成は18歳未満の子どもが対象で、親本人の外来600円・入院300円は残る日立市公式ページ
みさき
水戸市はそのまま、つくば市と日立市は軽くなっているんですね。つくば市の「後日返金」って、どういう仕組みなんですか?
藤井先生
つくば市の公式ページには「平成29年10月1日受診分以降、医療機関等で一度お支払いいただいた外来自己負担金が後日返金になります」とあります。つまりいったん600円を払うが、あとから戻ってくるので、実質的には外来も無料に近い扱いになります。実際の返金は3か月分をまとめて年4回の振込というシステムです。ただし県外で受診したときや、1か月の同一医療機関での受診が1〜2回で自己負担額が各回600円未満のときは、市役所窓口での償還払いの手続きが必要になる場合があるとされています。
みさき
いったん払うけど戻ってくる、っていうのは覚えておかないと戸惑いそうです。日立市はどうなんですか?
藤井先生
日立市はさらに踏み込んでいて、公式ページに「所得制限の撤廃」と明記されています。ただし気をつけたいのは、日立市が独自に行っているのは、所得制限の撤廃はひとり親家庭全体に、自己負担金と入院時の食事代の助成は18歳未満のお子さんの分だけという組み立てになっていることです。市の「ひとり親マル福制度のご案内」(令和8年4月改正版)には「所得制限の撤廃 ※18歳未満のかた:自己負担金の助成、入院時の食事代の助成」と書かれています。つまりみさきさん自身の通院分は600円・300円のままです。お子さんの分は、外来は令和3年4月以降、入院は令和2年4月以降の診療分から助成の対象です。助成を受け取るには事前の口座登録が必要で、振込は年4回(6月・9月・12月・3月)とされています。
みさき
日立市は所得制限もなくなっているんですね。日立市に住んでいたら、うちも対象になるかもしれないってことですか?
藤井先生
所得の心配なく受給者証をもらえるという意味では、日立市にお住まいならその可能性は高いです。ただし窓口での自己負担が消えるのはお子さんの分で、親御さんご自身の分は残ります。口座登録などの手続きも別途必要になるので、実際の要件はお住まいの窓口で確認してくださいね。
確認できたのは茨城県内44市町村のうち3市だけです

今回の記事で自己負担や所得制限の扱いを確認できたのは水戸市・つくば市・日立市の3市だけです。「茨城県内はどこでも同じ」という意味ではありません。ここで紹介していない市町村にも、独自の上乗せがあるかもしれませんし、逆に県の基準どおりのところもあります。お住まいの市役所・町村役場の担当窓口で、必ず実際の自己負担額と所得制限を確認してください。

みさき
わかりました、まずは自分の市に聞いてみます。次は、そもそも誰が対象になるのか教えてください。

対象になる人・ならない人

藤井先生
マル福のひとり親家庭区分は、母子家庭・父子家庭のどちらも対象です。年齢要件は次のとおりです。
区分対象年齢
児童とその児童を監護・養育する母または父18歳に達する日以後の最初の3月31日まで
一定の障害がある児童とその母または父20歳に達する日以後の最初の3月31日まで
高等学校等に在学中の児童とその母または父20歳に達する日以後の最初の3月31日まで
父母のいない児童同上の年齢要件に準じる
みさき
うちはひなが小2なので、まだ対象年齢に余裕がありますね。母子家庭・父子家庭、どちらでも同じ条件なんですよね?
藤井先生
はい、母子家庭・父子家庭のどちらも同じ条件で対象です。シングルマザーだけでなく、シングルファーザーのご家庭も同じように申請できます。県のページでは母子家庭の記載を父に読み替える形で、父子家庭にも同じ仕組みが適用されると説明されています。
みさき
死別で親を亡くした場合も対象になりますか?離婚した私のケースだけじゃないですよね。
藤井先生
離婚だけが対象という制度ではありません。父母のいない児童や、父または母がいない状態にある児童も対象に含まれます。それと、今回確認した水戸市・つくば市・日立市の3市は、配偶者が重い障害で長い間働けない状態にある場合も、ひとり親家庭区分の対象として挙げています(茨城県のページには書かれていない扱いです)。正確な要件は市町村ごとの取り扱いによる部分もあるので、心当たりがある場合はまず窓口で相談してみてください。
みさき
あと、私は国民健康保険に入っているんですが、それも関係ありますか?
藤井先生
はい、関係します。マル福は医療保険に加入していることが前提の制度です。県のページにも「医療保険に加入し、所得が一定以下」という所得制限の条件とあわせて明記されています。国民健康保険でも職場の健康保険でも、何らかの医療保険に加入していれば対象になり得ます。
みさき
うちは国保に入っているので大丈夫そうです。じゃあ、助成の対象にならない費用ってあるんでしょうか?

助成の対象外になる費用

藤井先生
はい、健康保険が使えない費用は対象外です。県のページには「差額ベット代、健康診断、薬の容器代、自費診療などの医療保険が適用外になる診療等はマル福の対象外」と明記されています。
対象になるもの対象にならないもの
保険診療の外来・入院にかかる自己負担分差額ベッド代
保険が適用される歯科治療健康診断・予防接種などの保険が使えない診療
自費診療
入院時の食事療養標準負担額
学校・園の管理下(授業・部活動・登下校など)でのケガ(確認した2市)
みさき
入院中の食事代も対象外なんですね。
藤井先生
入院時の食事療養標準負担額は自己負担になります。これは保険診療の自己負担分とは別枠で扱われるためで、県のページにもその旨が明記されています。入院の予定があるときは、この分は別に見込んでおいてくださいね。
みさき
予防接種や健康診断が対象外っていうのは、少し意外でした。
藤井先生
予防接種や健康診断は保険診療の対象外です。病気の治療ではないため、マル福でもカバーされません。この考え方は全国的なひとり親家庭等医療費助成制度でも共通していて、ひとり親家庭等医療費助成制度(全国版)の記事でも詳しく解説しています。
みさき
保険が効くかどうかが分かれ目なんですね。あと、学校でのケガとかはどうなるんでしょう?
藤井先生
もうひとつ知っておいてほしいのが、学校や保育園の管理下でのケガは災害共済給付が優先される扱いです。日立市は「学校・幼稚園・保育園などの管理下(授業、部活動、登下校など)でのケガや病気」をマル福が使えないものとして挙げています。つくば市はもう少し細かく、自己負担額が1,500円(保育所・幼稚園は1,000円)以上の場合は基本的にマル福の対象外、未満の場合は対象になると説明しています(この線引きはつくば市の説明です)。学校でのケガのときは、まず学校の先生に相談してみてください。
みさき
なるほど。じゃあ、実際に使うにはどう申請すればいいんですか?

申請の流れ ― 受診する前に受給者証が必要

藤井先生
ここはとても大事なポイントです。マル福は病院の窓口でいきなり使えません。事前にお住まいの市役所・町村役場へ申請し、「医療福祉費受給者証」の交付を受けておく必要があります。
ステップ
  1. お住まいの市役所・町村役場の担当窓口で、マル福(ひとり親家庭区分)の交付申請をします
  2. 審査を経て、対象と認められると「医療福祉費受給者証」が交付されます
  3. 病院・診療所を受診するときに、マイナ保険証か資格確認書とあわせて受給者証を窓口に提示します
  4. 提示した場合、その場での自己負担がお住まいの市町村の基準額(県の基準では外来1日600円・入院1日300円)になります
みさき
受給者証がないと、いったん普通に医療費を払うことになるんですか?
藤井先生
受給者証を持っていない期間の受診や、うっかり提示し忘れた受診も、あとから市町村に払い戻し(償還払い)を申請できます。つくば市は「マル福交付以前の医療費については払い戻しの申請ができます」と明記していて、申請できるのは受診日から5年以内。日立市も「受給者証を使用しなかったとき」を支給申請の対象に挙げ、期限は受診月から5年以内としています。つくば市の場合、受診した同じ月のうちなら、病院や薬局の窓口で受給者証を見せれば差額を返してもらえることもあるそうです。いずれにしても領収書の原本が必要なので、必ず取っておいてください。できるだけ早く申請して受給者証を受け取っておくのが、手間を減らすコツです。
茨城県外の病院では受給者証が使えません。領収書を必ず取っておいてください

茨城県の公式ページには「県外の医療機関を受診する場合 医療保険の一部負担金を医療機関の窓口に支払い、医療福祉費支給申請書をお住まいの市町村担当課へ提出して助成を受けます」と書かれています。県外の病院では受給者証は使えず、自己負担分を全額払うことになります(健康保険の自己負担割合は通常2割・3割です)。あとからお住まいの市町村へ申請すれば戻ってきますが、そのとき領収書の原本が必要です。つくば市・日立市はどちらも申請期限を「受診月(受診日)から5年以内」としています。県外で受診したときは、領収書を捨てずに取っておいてください。

みさき
なるほど、後回しにしないほうがよさそうですね。申請のときに必要なものってなんでしょう?

必要書類 ― 窓口へ行く前に準備しておきたいもの

藤井先生
必要書類は、申請理由や世帯状況、市町村によって異なります。以下は一例です。窓口へ行く前に、必ずお住まいの市町村へ確認してください。
書類の例補足
申請書市役所・町村役場の窓口または公式サイトで入手できることが多いです
マイナ保険証・資格確認書など、健康保険の資格がわかるものご本人と対象の児童の分
戸籍謄本など、ひとり親であることが分かる書類離婚日や親子関係を確認するために求められることがあります
所得(課税)証明書転入直後などで市町村が所得を把握できない場合に求められることがあります
振込先口座が分かるものつくば市の返金や日立市の助成のように、口座振込を伴う制度がある市町村では必要になります
みさき
戸籍謄本まで必要になることもあるんですね。ちょっと面倒に感じてしまいます。
藤井先生
面倒に感じる気持ちはよく分かります。ただ一度受給者証を受け取ってしまえば、その後の受診ではマイナ保険証か資格確認書と受給者証を見せるだけで済みます。最初の手続きさえ乗り越えれば、あとはぐっと楽になりますよ。
みさき
それを聞いて少し気が楽になりました。他に気をつけておくことはありますか?

注意しておきたいこと

藤井先生
ここではよくある注意点を整理しますね。
受給者証には有効期限があります。確認した3市は毎年7月1日が更新日

マル福の受給者証には有効期限があり、毎年更新されます。今回確認した水戸市・つくば市・日立市は、いずれもひとり親家庭の更新日が7月1日でした。つくば市・日立市は原則として手続き不要で、新しい受給者証が有効期限の前に郵送されてきます。ただし転入したばかりで市町村が所得を把握できない場合などは、課税証明書の提出などの手続きが必要になる場合があるため、つくば市は「更新手続きがされないとマル福は資格喪失となります」と注意しています。受給者証を受け取るときに「更新のときに何かすることはありますか」と一言聞いておくと安心です。

転居・再婚などで資格が変わることがあります

茨城県内の他の市町村へ引っ越したとき、県外へ引っ越したとき、再婚したとき、児童が対象年齢の上限を迎えたときなど、状況が変わると資格の見直しが必要になる場合があります。「前の市町村で受給者証をもらっていたから大丈夫」と思い込まず、状況が変わったタイミングで一度窓口に相談することをおすすめします。特に、水戸市・つくば市・日立市のように市町村ごとに自己負担の扱いが違うので、引っ越し先で条件が変わることもあります。

交通事故など、相手がいるケガのとき

交通事故など第三者(加害者)が原因のケガや病気でマル福を使うときは、別に届出や連絡が必要になります。つくば市は「第三者行為による被害届の提出が必要です」、日立市は「交通事故など、第三者の行為が原因となるケガや病気」を国民健康保険課への連絡が必要なものとして挙げています。心当たりがあるときは、受診の前後どちらでも気づいた段階でお住まいの窓口に相談してください。

みさき
引っ越しのときは要注意ですね。最後に、金額や窓口をまとめて見られる表があると助かります。

医療福祉費支給制度(マル福)ひとり親家庭の基本情報まとめ

藤井先生
もちろんです。
項目内容
制度名医療福祉費支給制度(マル福) ひとり親家庭区分(茨城県)
実施主体お住まいの市町村(茨城県は費用の2分の1を市町村に補助)
対象母子家庭・父子家庭とも。18歳に達した日以後の最初の3月31日まで(障害・高校在学中は20歳未満まで)
自己負担額(県の基準)外来1日600円(月2回限度)・入院1日300円(月3,000円限度)
所得制限あり。県ページには金額の記載なし。水戸市・つくば市は扶養0人3,016,000円未満(扶養義務者は1,000万円未満)
市町村の上乗せ確認できた3市中、つくば市は外来自己負担を後日返金、日立市は所得制限を撤廃(自己負担金の助成は18歳未満の子どもが対象)
申請方法お住まいの市役所・町村役場へ事前申請し、医療福祉費受給者証の交付を受ける
公式ページhttps://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/koso/fukushi/koso/guide/guide03.html
みさき
これはスクリーンショットして保存しておきます。茨城県で他に使える制度があれば教えてほしいです。

併用できる他の支援制度

藤井先生
この医療費助成とあわせて確認しておきたい制度をいくつか紹介しますね。それと、今日お話しした通り、この医療福祉費支給制度は茨城県の基準に、市区町村が独自に上乗せしている場合があります。市役所・町村役場の国民健康保険や医療助成を扱う課(水戸市は国保年金課、つくば市は医療年金課、日立市は国民健康保険課)で、市区町村独自の制度がないかもあわせて確認してみてください。
あわせて確認したい制度
  • 全国共通の制度として、ひとり親家庭等医療費助成制度という国レベルの解説記事もあります。茨城県のように市町村実施型の自治体は他にもあるので、他の都道府県に引っ越す予定がある方は目を通しておくと役立ちます
  • 所得に応じて受け取れる児童扶養手当は、この医療費助成の所得制限を考えるうえでも目安になる制度です。まだ申請していない方は、あわせて確認してみてください
  • 一時的にまとまったお金が必要なときの選択肢として、母子父子寡婦福祉資金貸付金があります
  • 税金の面ではひとり親控除も知っておくと役立ちます
みさき
リンクをたどってみます。市区町村の窓口にも確認してみますね。
藤井先生
よくある質問は、このページの下にまとめてあります。

公式情報・問い合わせ先

問い合わせ先
  • 茨城県保健医療部保健政策課国民健康保険室「医療福祉(マル福)について」: https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/koso/fukushi/koso/guide/guide03.html
  • 実施主体は県内各市町村です。自己負担額・所得制限額・必要書類・受給者証の交付は、お住まいの市役所・町村役場でマル福(医療福祉費)を担当する課にご確認ください。今回確認した3市では、水戸市が国保年金課、つくば市が医療年金課、日立市が国民健康保険課でした

※本記事は令和8年9月時点の公表情報をもとに作成しています。医療福祉費支給制度(マル福)の対象認定、所得の判定、必要書類、自己負担額などは、個別の状況や市区町村によって異なります。最新情報は、お住まいの市区町村の担当窓口でご確認ください。

よくある質問

シングルマザーですが、茨城県のマル福はどの市町村でも同じ金額になりますか?
茨城県は外来1日600円(月2回限度)・入院1日300円(月3,000円限度)という基準を示していますが、これはあくまで県の基準です。今回確認できた水戸市はこの基準どおりでしたが、つくば市は外来自己負担金が後日返金され、日立市は所得制限を撤廃しています(自己負担金の助成は18歳未満のお子さんが対象で、親御さん本人の分は残ります)。確認できたのは茨城県内44市町村のうち3市だけなので、お住まいの市町村の窓口で必ず確認してください。
父子家庭でも同じように使えますか?
はい。茨城県の公式ページでも母子家庭の記載を父に読み替える形で説明されており、母子家庭・父子家庭のどちらも対象です。必要書類や所得制限も基本的に共通ですが、念のため窓口で確認しておくと安心です。
所得制限はいくらですか?
茨城県の公式ページには具体的な金額の記載がなく、市町村ごとに確認するしかありません。今回確認できた水戸市・つくば市では、扶養親族0人で3,016,000円未満、扶養親族1人につき38万円を加算(老人扶養は48万円、特定扶養は63万円を加算)、扶養義務者は1,000万円未満という基準が一致していました。ただし確認できたのは県内44市町村のうち2市だけなので、お住まいの市町村の窓口で確認してください。
児童扶養手当をもらっていないと、マル福は使えませんか?
児童扶養手当の受給が必須の要件というわけではありません。マル福は独自に所得制限を設けている制度なので、児童扶養手当を受けていない場合でも、まずはマル福を単独で申請できるか窓口に確認してみてください。
引っ越しで別の市町村に移ったら、受給者証はそのまま使えますか?
使えません。引っ越し先の市町村で改めて申請し、新しい受給者証の交付を受ける必要があります。つくば市は「転出日以降は受給者証を使用することができません。使用した場合は、返還金が発生する可能性があります」と注意を呼びかけています。うっかり使ってしまうと、あとから市に返すことになります。なお茨城県内の他の市町村へ引っ越す場合は、転出元の市町村で「医療福祉費受給者証交付状況証明書」を出してもらうと手続きが早いです(つくば市・日立市とも案内しています)。今回確認した3市だけでも自己負担の扱いが違ったように、市町村ごとに条件が異なるため、転居前に転居先の制度内容を確認しておくと安心です。
受給者証を忘れて受診したら、助成は受けられませんか?
市町村や状況によって取り扱いは異なりますが、受給者証を提示できないと、いったん通常の自己負担分を窓口で支払い、あとで市町村に払い戻しを申請する(償還払い)流れになる場合があります。領収書を保管したうえで、お住まいの窓口に相談してください。

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