借りて返すお金|母子父子寡婦福祉資金貸付金は12種類【令和8年度】
子どもの学費や引っ越し代など、まとまったお金を利子なし(保証人がいないときは年1.0%)で借りられる制度。
貸付 公開・ 更新

みさき先生、「母子父子寡婦福祉資金貸付金」っていう制度をネットで見つけたんですけど、これも児童扶養手当みたいにもらえるお金なんですか?進学費用が心配で、気になっていて。

藤井先生そこは最初にはっきりさせておきたいところですね。結論から言うと、これは「貸付」、つまり借りるお金です。あとで返済する必要があります。児童扶養手当のように返さなくていい手当とは仕組みが違います。

みさきえ、そうなんですね。てっきりもらえるお金だと思っていました。

藤井先生誤解しやすい名前なので注意が必要です。ただし国が定める公的な貸付制度なので、消費者金融などに比べると利子がとても低い、または無利子という大きなメリットがあります。進学費用や生活の立て直しに使われることが多い制度です。

みさき借りたお金には利子がつくんですか?それとも無利子なんでしょうか。

藤井先生資金の種類と、誰が借りるかによって変わります。事業開始資金や生活資金、住宅資金などは、連帯保証人を立てれば無利子、立てない場合は年1.0%の利子という資金が多いのですが、修学資金・就学支度資金・修業資金など子どもの教育や技能習得に関わる資金は、親が借りる場合は子どもが連帯借受人になることで連帯保証人なしでも無利子になります。この関係は少しややこしいので、あとで詳しく整理しますね。

みさきなるほど、まず「借りるお金」だということをちゃんと理解しておきます。どんな人が使える制度なんですか?

藤井先生母子家庭・父子家庭の親、そして
寡婦の方が対象です。窓口は都道府県・指定都市・中核市が担当します。
母子父子寡婦福祉資金貸付金ってどんな制度?

みさき借りるお金だとわかったところで、もう少し制度の全体像を教えてください。

藤井先生この制度は、20歳未満の児童を
扶養している配偶者のない女子または男子、そして寡婦の方を対象に、経済的な自立を後押しするための公的な貸付制度です。
母子家庭・父子家庭のどちらも対象で、性別による違いはありません。資金の種類によっては、その親に扶養されている児童や20歳以上の子、父母のいない児童などが、親とは別に借受人や連帯借受人になる場合もあります。

みさき寡婦っていうのは、離婚じゃなくて死別した人のことですか?

藤井先生死別だけではありません。配偶者と死別または離婚などをした後、現在は配偶者がなく、かつて児童を扶養していたことがある女性などが寡婦にあたります。子どもがすでに成人していても対象になり得るのがこの制度の特徴のひとつです。ただし、扶養している子がいない寡婦の場合は、一定の所得要件を満たす40歳以上の方が対象になるなど、条件が別に定められていることがあります。この点は所得制限の話のところでもう一度触れますね。

みさきそうなんですね。じゃあ資金の使いみちは決まっているんですか?自由に使えるお金というわけではなさそうですね。

藤井先生そのとおりです。用途ごとに12種類の資金が用意されていて、それぞれ使える目的、限度額、返済期間が個別に決まっています。修学資金や就学支度資金のように子どもの教育費に使うものもあれば、事業開始資金や住宅資金のように親自身の生活基盤に使うものもあります。


みさき図で見ると、教育系・仕事系・生活系って感じで分かれているんですね。次はその12種類を具体的に教えてもらえますか?
12種類の資金と目安の限度額

藤井先生ここからは資金の種類を一つずつ見ていきましょう。まず教育に関わる資金からです。修学資金は高校・高専・短大・大学・大学院などの在学中にかかる授業料などの費用に使えるもので、月額での貸付になります。就学支度資金は入学金など入学時にまとまってかかる費用に使うもので、一時金として貸し付けられます。

藤井先生学校の種類によって細かく分かれています。千葉県が2025年12月に公表している例では、修学資金は月額で高校27,000円・高専31,500円・短大67,500円・大学71,000円・大学院修士課程132,000円・大学院博士課程183,000円となっています。これは公立学校に自宅から通う場合の金額で、私立学校や自宅外通学の場合は限度額が変わります。就学支度資金は高校150,000円程度・大学等420,000円程度が公表されています。この2つの資金は、親が借りる場合は児童が連帯借受人になり、児童が借りる場合は親等が連帯保証人になるという契約関係があります。

みさき子どもが関わる契約になるんですね。次は仕事に関わる資金ですか?

藤井先生そうです。技能習得資金は親自身が事業を始めたり就職したりするために必要な知識・技能を身につけるための資金で、千葉県の公表例では月額68,000円程度、資格取得などで一括して費用がかかる特別な場合は816,000円程度、自動車運転免許の取得には460,000円程度という区分があります。よく似た名前の修業資金は、児童(子ども)が同じ目的で技能を身につける場合の資金で、月額68,000円程度・自動車運転免許460,000円程度が目安です。

みさき似た名前で紛らわしいですね。事業を始める人向けの資金もあるんですか?

藤井先生あります。事業開始資金は事業に必要な設備・什器・機械等を購入する費用を一時金として一括で借りられる資金で、千葉県の公表例では3,580,000円程度です(月々の分割ではなく、いずれも一括で借りる際の限度額です)。団体というのは法令等で定められた母子・父子福祉団体などを指します。事業継続資金も一時金として一括で借りられる資金で、すでに営んでいる事業を続けるための商品・材料等の購入費用に使うもので、目安は1,790,000円程度になります。

みさき生活の立て直しに使えるお金もあるんでしょうか。

藤井先生はい、生活資金という項目があります。ただしこれは一律の金額ではなく、どんな場面で使うかによって月額が変わります。技能習得資金の貸付を受けている期間中の生活維持であれば月額141,000円程度、医療・介護を受けている期間中や、母子家庭または父子家庭になって7年未満の方の生活維持、失業中の生活維持であれば月額114,000円程度、
世帯の生計中心者でない場合はどの理由でも月額76,000円程度、収入が児童扶養手当を受けられる水準まで下がった場合は月額46,690円程度が目安です。
「離婚後7年未満」ではなく「母子家庭または父子家庭になって7年未満」である点にも注意してください。死別で母子・父子家庭になった方も対象になり得るからです。

みさき生活資金だけでも色々なケースがあるんですね。住まいに関する資金もありますか?

藤井先生あります。住宅資金は住宅を建設・購入・補修・保全・改築・増築するための費用を一時金として一括で借りられる資金で、目安は1,500,000円程度、災害などの事情がある場合は2,000,000円程度の特別な枠が用意されています。転宅資金も一時金として一括で借りられる資金で、引っ越しの際の敷金・礼金など一時的にかかる費用に使うもので、目安は260,000円程度です。この2つは似ていますが、住宅資金は今の家の建設・改修、転宅資金は引っ越し自体の費用という違いがあります。どちらも月々の分割ではなく、一度にまとまった額を借りる資金です。

みさき引っ越し費用まで対象なのは知りませんでした。あとどんな資金が残っていますか?

藤井先生残り3つです。この3つも、修学資金のような月々の分割ではなく、いずれも一時金として一括で借りられる資金です。結婚資金は、母子家庭の母または父子家庭の父が扶養している児童、あるいは寡婦が扶養している20歳以上の子の結婚にかかる費用で、目安は330,000円程度(一括)です。医療介護資金は医療や介護を受けるための費用(期間が1年以内の場合)で目安は医療一般340,000円程度・医療特別480,000円程度・介護500,000円程度(いずれも一括)、最後に就職支度資金は就職に直接必要な被服や履物、通勤用の自動車などを購入する費用で目安は一般110,000円程度、自動車購入を伴う特別な場合は340,000円程度(いずれも一括)です。
結婚資金は申請者本人(親)の再婚費用には使えません
結婚資金の対象は「扶養する児童」または「寡婦が扶養する20歳以上の子」の結婚費用です。母子家庭の母や父子家庭の父自身が再婚する場合の費用は対象になりません。名前だけを見て「自分の結婚にも使える」と誤解しないよう注意してください。
12種類の資金 早見表(千葉県 2025年12月公表例)
修学資金 学校種別ごとの目安月額(公立・自宅通学の例)
生活資金 目的別の月額の目安
早見表の数字はあくまで公表例です
上の3つの表は、令和8年7月時点で確認できる千葉県の公表資料(2025年12月更新)に基づく金額例です。私立学校か公立学校か、自宅通学か自宅外通学か、貸付理由、世帯の状況、都道府県・指定都市・中核市ごとの個別加算などによって実際の限度額は変わります。正確な金額は、お住まいの自治体の福祉担当窓口で必ず確認してください。

みさき想像していたより種類が多くて、うちの状況だとどれが使えるのか窓口で相談してみないとわからなそうですね。次は「子どもが借りる」ってどういうことなのか、もう少し詳しく聞きたいです。
借りるのは誰?連帯借受人・連帯保証人の関係

みさきさっき修学資金は「子どもが連帯借受人になる」って言っていましたけど、これはどういう意味なんですか?

藤井先生修学資金・就学支度資金・修業資金などでは、誰が借受人(お金を借りる本人)になるかによって、もう一方が連帯借受人か連帯保証人になるという仕組みがあります。親が借受人として申請する場合は、子どもが連帯借受人になります。この場合、連帯保証人は別に立てなくても構いません。逆に、子ども本人が借受人として申請する場合は、親などが連帯保証人になります。

みさき連帯借受人って、連帯保証人とは違うものなんですか?

藤井先生呼び方も役割も別のものです。連帯借受人は借受人と同じ立場でお金を借りたことになる人で、借受人と連帯して全額の返済義務を負います。連帯保証人は、借受人が返せなくなったときに代わりに返す義務を負う人という位置づけです。
子どもにも返済義務が生じる場合があります
教育関係の資金(修学資金・就学支度資金・修業資金など)では、親が借受人として申請しても、子どもが連帯借受人となり、親と同等の返済義務を負う場合があります。奨学金と同様、卒業後に子ども自身が返済していくことになるケースもあるため、申請前に親子で返済計画を確認してから手続きを進めてください。

みさき子ども本人にも関係してくるお金なんですね。それなら親だけで決めずに、ちゃんと話し合っておかないと。

藤井先生そうですね。次は連帯保証人の要否と、利子の関係について整理しておきましょう。
無利子になるのはどんなとき?年1.0%との違い

みさき連帯保証人の話が出てきましたけど、連帯保証人は必ず立てないといけないものなんですか?

藤井先生資金と借受の形によって変わるので、一律に「原則不要」とは言い切れません。事業開始資金・生活資金・住宅資金などは、連帯保証人を立てなくても申請できますが、その場合は年1.0%の利子が付きます。連帯保証人を立てれば無利子になります。一方、修学資金・就学支度資金・修業資金・就職支度資金(児童に貸付ける分)は、親が借受人で子どもが連帯借受人になる形であれば連帯保証人は不要で、かつ無利子です。ただし児童本人を借受人とする場合は、親等の連帯保証人を求められます。


みさき図を見ると整理しやすいです。連帯保証人を立てられる人が身近にいない場合はどうなるんですか?

藤井先生事業開始資金・生活資金・住宅資金などの場合は、連帯保証人を立てられなくても申請自体は可能です。その代わり年1.0%の利子がかかる、という関係になります。連帯保証人を立てる場合の条件は自治体ごとに定められていて、その地域や近郊に一定期間以上住んでいて独立して生計を立てている方、といった条件が設けられているケースもあります。

みさき保証人を頼める人がいない場合は、無利子は諦めるしかないということですね。

藤井先生資金の種類によりますが、そうなる場合もあります。ただ、年1.0%という利率自体、一般的な民間ローンと比べるとかなり低い水準です。返済負担を減らしたい場合は、保証人を立てられるかどうか、子どもが連帯借受人になる形にできるかどうかも含めて窓口で早めに相談するのがおすすめです。利子の話が整理できたところで、次は実際に返していく方法、償還についても見ておきましょう。

みさきお願いします。借りたお金はどうやって返していくんですか?

藤井先生資金の種類ごとに据置期間と償還期間が決まっています。据置期間は返済が猶予される期間のことで、たとえば修学資金なら卒業後6か月間は返済が始まりません。据置期間が終わったあとの償還期間内に、月払いなどで分割して返していく形が一般的です。
借りたお金は必ず返済する義務があります。滞納すると違約金も発生します
この制度はあくまで貸付です。据置期間が終われば返済が始まり、原則として返済義務が生じます。正当な理由がないまま返済期限を過ぎると、督促に加えて違約金が発生します。現行の制度例では年3%ですが、契約した時期などによって異なる場合があります(「延滞利子」ではなく「違約金」という位置づけです)。生活状況が変わって返済が難しいと感じたときは、滞納する前に貸付を受けた自治体の窓口へ相談してください。

みさきもし借りている本人が返済の途中で亡くなってしまったら、その借金は残された家族が背負うことになるんですか?

藤井先生そこは法律で定められています。借りた本人が死亡したとき、または精神や身体に著しい障害を受けて返済できなくなったと認められるときは、残っている返済額の全部または一部が免除されることがあります。ただし自動では免除されません。窓口に連絡して、事情を確認してもらう必要があります。

みさき亡くなったら自動でチャラになるわけじゃないんですね。

藤井先生そうです。免除を受けるには、貸付を受けた窓口(自治体)に連絡し、死亡や障害の状況を確認してもらったうえで、都道府県の判断・手続きを経る必要があります。何もしなければ免除にはならないので、該当しそうな事情があるときは、放置せず早めに窓口へ相談してください。

みさき返す前提でしっかり計画を立てないといけないですね。奨学金との関係も気になってきました。学校に通っている子がいる場合、奨学金と両方使うことってできるんでしょうか。
奨学金・修学支援新制度との関係

藤井先生とても大事なポイントです。修学資金や就学支度資金を検討している方の多くが、日本学生支援機構の奨学金や大学独自の奨学金、高等教育の修学支援新制度もあわせて調べていますね。

みさき両方申請したらその分多くお金を借りられる、というわけではないんですか?

藤井先生単純にそうはなりません。給付型奨学金や授業料等減免を受ける場合、同じ費用について二重に支援を受けることはできません。貸付を受けたあとに給付型の支援が決定した場合、その支援額に相当する分を繰り上げて返済するよう求められることがあります。貸与型の奨学金を別に受けている場合も、母子父子寡婦福祉資金の修学資金の限度額との差額分に調整されることがあります。
奨学金・授業料減免との重複に注意
給付型奨学金や授業料等減免を受ける場合、同じ費用について二重に支援を受けることはできません。貸付後に支援が決定した場合、その支援額相当分の繰上償還を求められることがあります。貸与型奨学金を併用する場合も、貸付限度額が差額分に調整されることがあります。奨学金の申請状況は、母子父子寡婦福祉資金の窓口にも必ず伝えておきましょう。

みさきあとから調整が入ることもあるんですね。申請するときに、奨学金の申請状況もセットで伝えておいたほうがよさそうです。次は誰が対象になるのか、改めて確認させてください。
対象になる人・必要書類

みさき私みたいな母子家庭でも、父子家庭のお父さんでも、条件は同じなんですか?

藤井先生基本的な枠組みは同じです。20歳未満の児童を扶養している母子家庭の母、父子家庭の父、そして寡婦の方が対象で、母子家庭・父子家庭で条件に差はありません。資金の種類によっては、その親に扶養されている児童や20歳以上の子、父母のいない児童などが借受対象となる場合もあるとお話ししましたね。

藤井先生ここは少し整理が必要です。母・父については、すべての資金に共通する単純な年収上限というものはありません。ただし、扶養している子がいない寡婦などの場合は、一定の所得要件が別に定められていることがあります。所得制限とは別に、貸付を受けるための審査として、家計の状況・他の借入状況・必要な金額・償還計画・(事業資金の場合は)事業計画などが確認されます。「所得が低いから借りられない」というより、「返済していける見込みがあるか」を自治体が個別に確認する、という理解の方が近いです。

みさき単純な所得制限というより、返せるかどうかの審査なんですね。申請するときに何を準備しておけばいいですか?

藤井先生必要書類は、申請する資金の種類や世帯の状況、そしてお住まいの市区町村によって異なります。以下は一般的によく求められる書類の一例です。窓口へ行く前に、必ずお住まいの自治体へ確認してください。

みさきかなり資金の種類によって変わりそうですね。書類が揃ったら、実際どういう流れで進めていくんですか?
申請の流れ

藤井先生大まかな流れをステップにまとめました。実際の手順や面談の回数は自治体によって多少前後することがあります。
ステップ
- お住まいの都道府県・指定都市・中核市の福祉担当窓口に、借りたい資金の種類と使いみちを相談する
- 誰が借受人になるか(親か児童か)、連帯借受人・連帯保証人をどうするかを窓口と一緒に確認する
- 窓口の案内に沿って必要書類を準備する(資金の種類によって書類は異なります)
- 貸付申請書と必要書類を窓口に提出する
- 自治体による審査が行われる(償還計画や連帯借受人・連帯保証人の状況なども確認されます)
- 審査に通ると貸付決定の通知が届き、指定口座へ資金が交付される
- 据置期間の終了後、決められた償還期間にそって返済を続ける

みさき相談から実際にお金が入るまで、ある程度時間がかかりそうですね。

藤井先生はい、審査には一定の期間がかかるので、入学金の支払いなど期限がある費用に使う予定がある場合は、その支払期限より十分に早く、余裕を持って窓口へ相談することをおすすめします。次は借りたあとに注意しておきたいポイントを見ていきましょう。
利用するときの注意点

みさき借りる前に、他に気をつけておくべきことはありますか?

藤井先生いくつかあります。まず資金の種類ごとに使いみちが決まっているので、申請時に伝えた目的以外には使えません。次に再婚などで資格の前提となる状況が変わった場合、それ以降の貸付が受けられなくなる場合があります。すでに借りているお金の返済義務自体は、状況が変わっても基本的に続きます。

みさき途中で状況が変わったら、まず何をすればいいですか?

藤井先生状況が変わったときは、自己判断せずにまず貸付を受けた窓口に連絡するのが基本です。返済方法の見直しなど、個別の事情に応じた相談に応じてもらえる場合があります。
他の制度との違いを混同しないこと
母子父子寡婦福祉資金貸付金は返済が必要な「貸付」です。返済不要な児童扶養手当などの「給付」とは仕組みがまったく異なります。進学費用や生活費のやりくりを考えるときは、まず返済不要な給付制度で使えるものがないかを確認し、それでも不足する部分をこの貸付で補う、という順番で検討するのがおすすめです。

みさき給付が使えるならまずそちらを検討して、それでも足りない分をこの貸付で、という考え方なんですね。次は制度の基本情報を改めて整理してもらえますか?
母子父子寡婦福祉資金貸付金の基本情報まとめ

藤井先生ここまでの内容を表にまとめました。窓口に相談する前に、もう一度確認しておいてください。
問い合わせ先
申請や制度の詳細確認は、お住まいの自治体の福祉担当窓口にご相談ください。制度の詳しい内容はこども家庭庁の公式ページでも確認できます。

みさき貸付だということ、資金が12種類あること、連帯借受人の仕組み、この3つが特に大事なポイントですね。
窓口相談の前に整理しておくこと
相談をスムーズに進めるコツは、「何のために」「いくら」「いつまでに」必要かを事前に整理しておくことです。資金の種類が12あるため、目的があいまいなまま相談すると案内が難しくなります。進学、事業、生活の立て直しなど、目的をひとつに絞り、奨学金など他の支援の申請状況もあわせて窓口に伝えましょう。
併用できる他の支援制度

藤井先生この貸付金は、返済不要の給付制度と組み合わせて使われることも多い制度です。たとえば
児童扶養手当は返済不要の現金給付なので、まずこちらの対象になるか確認しておくと安心です。ちなみに児童扶養手当は「ひとり親専用」というわけではなく、父母の一方が一定の障害状態にある家庭など、ひとり親以外が対象になる場合もあります。

みさき資格を取りたい場合に使える給付もありましたよね。

藤井先生はい、看護師や保育士などの資格を取るために養成機関に通う場合は
高等職業訓練促進給付金、雇用保険の教育訓練給付の対象講座を受ける場合は
自立支援教育訓練給付金といった、返済不要の給付制度もあります。
技能習得資金や修業資金を検討する前に、これらの給付で足りるかどうかを確認すると、返済の負担を減らせる場合があります。

みさきまず給付、それでも足りない部分を貸付で、という考え方がよくわかりました。ちなみに、この貸付金と似たような名前の別の貸付制度もあると聞いたことがあるんですが。

藤井先生よくある混同ポイントですね。生活福祉資金貸付制度という、ひとり親に限らず低所得世帯・高齢者世帯・障害者世帯を対象にした別の貸付制度があります。母子父子寡婦福祉資金貸付金はひとり親・寡婦専用の制度で、対象者も窓口も異なります。どちらも使えそうな場合は、それぞれの窓口で対象になるかどうかを別々に確認してください。

みさき名前が似ているので、窓口で聞くときは制度名をはっきり伝えたほうがよさそうですね。
母子父子寡婦福祉資金貸付金のよくある質問
父子家庭でも母子家庭と同じ条件で借りられますか?
はい。父子家庭も母子家庭と同じ条件で対象になります。性別による違いはありません。
結婚資金は自分自身の再婚のためにも使えますか?
使えません。結婚資金の対象は、扶養している児童、または寡婦が扶養している20歳以上の子の結婚費用です。申請者本人(親)の再婚費用は対象外です。
連帯保証人がいなくても申請できますか?
資金の種類によります。事業開始資金・生活資金・住宅資金などは連帯保証人がいなくても申請できますが、年1.0%の利子がかかります。修学資金などで子ども本人を借受人にする場合は、親等の連帯保証人が必要になります。
子どもが連帯借受人になると、返済義務も子どもにありますか?
はい。親が借受人、子どもが連帯借受人になる形の場合、子どもは借受人である親と同等の返済義務を負います。卒業後の返済計画を親子で確認しておくことが大切です。
奨学金をもらいながら修学資金も借りられますか?
可能な場合がありますが、同じ費用について二重に支援を受けることはできません。給付型奨学金や授業料減免が決まると、相当額の繰上償還を求められることがあります。貸与型奨学金と併用する場合も限度額が差額分に調整されることがあります。
借りたお金を返せなくなったらどうなりますか?
正当な理由なく返済が遅れると、督促に加えて違約金(現行制度例では年3%)が発生することがあります。返済が難しくなったときほど放置せず、早めに貸付を受けた窓口に相談することが大切です。
複数の資金を同時に借りることはできますか?
目的が異なる資金であれば、状況に応じて複数の資金を組み合わせて借りられる場合があります。ただしそれぞれに審査や限度額があるため、まとめて窓口で相談するのがおすすめです。
引っ越しをして他の都道府県に移った場合、貸付の窓口はどうなりますか?
実施主体は都道府県・指定都市・中核市なので、転居先によって担当の窓口が変わることがあります。転居が決まったらできるだけ早く、貸付を受けた窓口と転居先の窓口の両方に相談してください。
生活福祉資金貸付制度と両方に申し込むことはできますか?
制度の目的や審査の考え方が異なるため、一律に併用できるとは言えません。それぞれの窓口にもう一方の制度の利用予定を伝えたうえで相談することが確実です。