みさき先生、資格を取って正社員で働きたいなって最近ずっと思ってるんです。でも講座代って結構高いじゃないですか。「自立支援教育訓練給付金」っていう制度があるって聞いたんですけど、これってひとり親なら誰でも使えるものなんですか?
金額についての注記
この記事で紹介する最大240万円という金額は、専門実践教育訓練の対象講座を修了し、修了後1年以内に資格取得・就職等の要件を満たした場合の上限額です。すべての方が240万円を受け取れるわけではありません。金額の仕組みは後の章で詳しく説明します。
藤井先生いいところに気づきましたね。自立支援教育訓練給付金は、母子家庭のお母さんも父子家庭のお父さんも対象になる制度です。ただし「ひとり親なら誰でも」というわけではなく、20歳未満の児童を扶養していること、自立支援プログラムの策定等の支援を受けていること、訓練を受ける必要性が認められること、そしてお住まいの自治体でこの制度が実施されていることの4つが基本の条件になります。
みさき母子家庭だけじゃなくて父子家庭も同じ条件なんですね。それは知りませんでした。
藤井先生はい、性別による違いはありません。結論からお伝えすると、受講費用の60%が支給され、講座の種類や修了後の実績によっては最大240万円まで支給されるケースもあります。ただし全員がその金額をもらえるわけではなく、受講する講座の区分や実績によって金額が大きく変わる仕組みです。
みさき240万円って結構大きい金額ですね。どんな講座でもそのくらいもらえるんですか?
藤井先生そこは講座の種類次第です。まずはこの制度がどういうものか、順番に見ていきましょう。
自立支援教育訓練給付金ってどんな制度?
藤井先生このセクションでは、制度の目的と全体像をお伝えしますね。自立支援教育訓練給付金は、こども家庭庁が全国的な事業基準を定める国の制度で、ひとり親家庭の親の経済的自立を後押しするために、就職に役立つ教育訓練の受講費用を補助する仕組みです。実際の実施は都道府県・市・福祉事務所設置町村等が担当していて、窓口は基本的にお住まいの市区町村(町村にお住まいの方は都道府県)になります。

みさき「都道府県・市・福祉事務所設置町村等が実施」ということは、住んでいる場所によっては制度自体がなかったりするんですか?
藤井先生そのとおりです。この給付金はすべての自治体で実施されているとは限りません。まずは居住している自治体に、制度の実施状況と申請窓口を確認することが最初の一歩になります。実施していない自治体では、残念ながらこの給付金自体を受給できません。
みさき「就職に役立つ講座」っていうのは、具体的にどんな講座のことなんですか?資格スクールなら何でもいいわけじゃないですよね。
藤井先生そうなんです。対象になるのは、雇用保険制度における「一般教育訓練」「特定一般教育訓練」「専門実践教育訓練」の指定講座に加えて、都道府県等の長が地域の実情に応じて対象とする講座です。看護師や介護福祉士、保育士、簿記、医療事務、ITパスポートなど、多くの分野の講座が指定されていますが、どの講座が対象かは事前に確認が必要です。
みさき「地域の実情に応じて対象とする講座」っていうのは、雇用保険の指定講座とは別物なんですか?
藤井先生はい、別枠として自治体が独自に指定する講座があります。たとえば千葉市では、雇用保険の指定講座に加えて「市長が適当と認める講座」も対象としています。厚生労働省の検索システムで見つからない講座でも、自治体独自の対象講座に該当する可能性があるので、諦めずに窓口へ確認することが大切です。
みさき自分が受けたい講座が対象になっているか、どうやって調べたらいいんですか?
藤井先生ハローワークに置かれている厚生労働大臣指定講座の一覧や、厚生労働省の「教育訓練給付制度検索システム」で講座名を調べる方法があります。ただ、同じ資格を目指す講座でも、教育機関やコースによって指定状況が異なるので、講座名だけでなく指定番号まで自治体窓口で確認してもらうのが確実です。
みさき誰でも好きな講座を選んで、あとから申請すればいいというわけじゃないんですね。
藤井先生ここが一番大事なポイントで、必ず受講を始める前に対象講座かどうかの確認と手続きが必要です。この点は後ほど詳しくお話ししますね。まずは、そもそも誰がこの給付金を使えるのか、対象者の条件から見ていきましょう。
対象になるのはどんな人?
みさき私は今パートで働いていて、収入もそんなに多くないんですが、対象になりますか?
藤井先生対象者の要件は次のとおりです。母子家庭の母または父子家庭の父であって、20歳未満の児童を扶養していることが基本の条件です。そのうえで、次の要件も満たす必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|
| 児童の扶養 | 20歳に満たない児童を現に扶養していること |
| 自立支援プログラムの策定 | 母子・父子自立支援プログラムの策定等の支援を受けていること |
| 講座の必要性 | 就業経験や技能、資格の取得状況、労働市場の状況などから、その教育訓練が適職に就くために必要と認められること |
| 自治体での実施 | お住まいの自治体で本給付金の事業が実施されていること |
みさき「自立支援プログラムの策定」っていうのが聞き慣れない言葉なんですが、これは何をすればいいんですか?
藤井先生簡単に言うと、お住まいの自治体の窓口で、就業に向けた個別の相談・計画づくりを受けることです。窓口の担当者と面談をして、今の状況や希望する仕事、そのために必要な訓練などを一緒に整理していくイメージですね。この面談を経て初めて、講座の指定申請に進めます。
みさき面談って1回だけですか?それとも何度か通う必要があるんでしょうか。
藤井先生自治体によっては、事前相談、自立支援プログラム策定の面談、講座指定申請が別の手続きとなり、複数回のやり取りが必要です。仕事や子育てで忙しいと通うのが大変に感じるかもしれませんが、電話でまず概要を聞いてから訪問日を決められる自治体もあるので、まずは電話で相談してみるのもひとつの方法です。
みさき所得が多いと対象外になったりするんでしょうか。児童扶養手当だと所得制限がありましたよね。
藤井先生令和8年度の国の対象要件に所得制限はなく、収入があることだけを理由に対象外になる制度ではありません。ただし、ひとり親であることや児童の扶養状況、講座の必要性などについて自治体の審査があります。所得を含めた実際の状況については、お住まいの市区町村の窓口で確認してもらうのが確実です。
収入だけで対象外と判断しないでください
この制度は、児童扶養手当のように所得制限額が公式に示されているわけではありません。「収入があるから対象外だろう」と自分で判断しないことが大切です。ただし所得以外にも、ひとり親であることの確認や児童の扶養状況、講座の必要性についての審査はあります。まずはお住まいの市区町村の窓口に相談してみましょう。
みさきなるほど、収入だけで諦める必要はないんですね。対象になりそうなことはわかったので、次はいくらもらえるのか、金額の話が気になります。
いくらもらえる?講座の種類で変わる支給額
藤井先生ここからは金額の話ですね。先ほどお伝えした通り、基本の給付率は受講費用の60%ですが、講座の区分や修了後の実績によって上限額が変わります。表にまとめました。
| 講座区分 | 給付率 | 上限額 | 備考 |
|---|
| 一般教育訓練・特定一般教育訓練 対象講座 | 経費の60% | 最大20万円 | 支給額が1万2,000円を超えない場合は不支給 |
| 専門実践教育訓練 対象講座(通常の場合) | 経費の60% | 修業年数×40万円で最大160万円 | 1年以上の訓練は支給単位期間(6か月)ごとの支給を認める自治体例(千葉市)あり |
| 専門実践教育訓練 対象講座(修了後1年以内に資格を取得し、就職等した場合) | 経費の85% | 修業年数×60万円で最大240万円 | 60%との差額分は別途申請が必要。修了時点で就職済みの場合も対象とする自治体例あり |
みさき「1回限り」じゃないんですね。専門実践の講座だと、途中で何回かに分けて受け取れることもあるんですか?
藤井先生制度としては、月々振り込まれる手当ではなく、受講費用に対する支給という位置づけです。ただし1年以上の専門実践教育訓練を受ける場合、支給単位期間(6か月)ごとに支給を受けられると案内している自治体もあります(千葉市の例)。一方で、同じ受給者が別の講座で何度も繰り返し利用できる制度ではなく、原則として再給付には制限があります。この2つは別の話なので、混同しないようにしてくださいね。
みさき240万円は専門実践教育訓練の講座を受けて、しかも修了後に資格を取って就職できた場合だけなんですね。
藤井先生はい、誰でも自動的に240万円もらえるわけではなく、あくまで最大値です。看護師や介護福祉士などの専門的な資格取得を目指す長期の講座で、対象講座の修了後1年以内に資格を取得し、就職等した場合に、この上限まで届く可能性があるということです。自治体によっては修了時点ですでに就職が決まっている場合も対象に含めています。一般的な講座であれば、上限20万円のケースが中心になります。
みさき講座費用が上限より安かったらどうなるんですか?
藤井先生その場合は、実際にかかった受講費用の60%(または85%)がそのまま支給額になります。上限額はあくまで「これ以上は出ません」という天井の数字で、受講費用が10万円なら支給額はその60%の6万円、というように計算します。
みさき講座費用って、テキスト代とか交通費も全部含まれるんですか?
藤井先生そこは注意が必要なところです。教材費、受験料、交通費、パソコン購入費などは対象外となる場合があります。たとえば大阪市では、補講費や教育訓練施設が実施する各種行事への参加費は対象経費に含まれないと案内されています。申込み前に、対象経費の範囲を窓口で確認しておくと安心ですよ。
みさき支給額の仕組みはわかりました。ところで、雇用保険の「教育訓練給付金」っていう似た名前の制度も聞いたことがあるんですが、これとは別物なんですか?
雇用保険の「教育訓練給付金」とどう違うの?
藤井先生いい質問です。ここは混同しやすいところなので整理しますね。雇用保険に一定期間加入していた人が使える「教育訓練給付金」は、雇用保険法に基づく別の制度です。自立支援教育訓練給付金は、その雇用保険の指定講座の仕組みを利用しつつ、ひとり親家庭向けに上乗せ・調整する形で設計されています。
みさき両方の給付金を二重にもらえるということはないんですよね?
藤井先生そこは調整の仕組みがあります。雇用保険法に基づく教育訓練給付金の支給を受けられる方は、自立支援教育訓練給付金の額との差額を支給するという決まりになっていて、下限は1万2,001円です。つまり、雇用保険側で先に一定額をもらえる人は、その分を差し引いた差額だけが自立支援教育訓練給付金として支給される、という関係ですね。まずハローワークで受給資格と最終的な支給額を確認し、その結果を自治体へ提出するという流れになる場合が多いです。
みさき雇用保険に入っていない専業主婦(夫)だった期間が長い人は、そもそも雇用保険の給付金は使えないですよね。
藤井先生そうですね。雇用保険の受給資格がない方は、対象経費の60%または85%相当額が支給対象になります。受講費用の全額が支給されるわけではなく、講座区分ごとの上限額と下限額が適用される点は変わりません。逆に、雇用保険の受給資格がある方は、まずハローワークで教育訓練給付を申請し、その支給決定額との差額を自立支援教育訓練給付金として申請する、という順番になることが多いです。
みさき2つの制度が絡み合っているから、自分だけで判断するのは難しそうですね。
藤井先生その通りで、この差額計算は自己判断せず窓口に相談するのが安全です。どちらの制度を使うにしても、講座を選ぶ前にやっておかなければいけない大事な手続きがあります。次はそこをお話ししますね。
事前相談は絶対に必須です
藤井先生ここが今日一番お伝えしたいポイントです。自立支援教育訓練給付金は、受講を始める前に都道府県等から講座の指定を受ける必要があり、必ず事前にお住まいの市(町村在住の方は都道府県)へ相談することが公式に定められています。
みさき先に講座に申し込んでしまったんですが、もう相談してもダメですか?
藤井先生諦めないでください。申込み済みでも、まだ受講を開始しておらず、受講料の支払い等もしていない場合は対象となる可能性があります。国の基準は「受講開始前の講座指定」なので、受講そのものが始まっていなければ間に合う余地があります。ただし受講開始後は原則対象外になりますし、大阪市のように指定を受ける前に受講料を支払った場合は支給されないと明確に案内している自治体もあります。申込み済みの方は、直ちに窓口へ相談することを強くおすすめします。
藤井先生目安は自治体によって違います。横浜市は受講開始の2か月から1か月半前まで、大阪市はおおむね1か月前まで、神戸市は14日前までに手続きを済ませるよう案内しています。いずれにしても、講座を決める前のできるだけ早い段階で相談することが安心につながります。
受講開始後の相談は原則対象外です
講座に申し込んだだけならまだ間に合う可能性がありますが、受講を開始してしまうと原則として対象にはなりません。「良さそうな講座を見つけた」と思ったら、受講を始める前に、まず先にお住まいの市区町村(町村在住の方は都道府県)の窓口へ相談することを徹底してください。申込み済みで受講前の方は、諦めずに直ちに窓口へ確認しましょう。
みさきこれは絶対に忘れちゃいけないところですね。相談したあとは、具体的にどういう流れで手続きが進むんですか?
申請から支給までの流れ
藤井先生全体の流れを図にしましたので、まずこちらを見てください。

みさき5つのステップがあるんですね。順番に教えてください。
ステップ
- 事前相談: お住まいの市区町村の窓口(担当課や母子・父子自立支援員など)へ相談し、母子・父子自立支援プログラムの策定を受けます。受講したい講座が決まっている場合は、パンフレットなど講座の案内資料を持参します。
- 講座指定申請: 受講を始める前に、講座指定申請書などの必要書類を提出し、その講座が給付金の対象として認められるか確認してもらいます。指定を受ける前に受講を開始したり受講料を支払ったりすると対象外になる自治体があるため、この順番は必ず守ってください。
- 受講: 指定を受けた講座を受講します。受講中に別の講座へ変更する場合は、あらためて窓口へ相談が必要です。受講中に扶養している児童が20歳に到達しても、受講修了までは引き続き対象者として扱われます。
- 修了: 講座を修了します。専門実践教育訓練の場合は、修了後1年以内の資格取得・就職の状況によって支給額が変わります。
- 支給申請: 講座修了日から起算して一定の期間内に、受講費用の領収書や修了証明書などを添えて支給申請を行います。正確な期限は講座指定時に必ず確認してください。
みさき修了後の申請期限って、具体的にはいつまでなんですか?
藤井先生それは自治体が定める正式な期限です。たとえば大阪市では、講座を修了した日から30日以内、雇用保険の教育訓練給付を受ける方は支給額が確定した日から30日以内と案内されています。専門実践教育訓練で85%への追加支給を受ける場合は、別の申請期限が設けられることもあります。正確な起算日と期限は、講座指定を受けるときに必ず確認しておきましょう。
みさき「受講修了までは20歳になっても対象」っていうのは、令和8年度からの新しい取り扱いなんですか?
藤井先生そうです。令和8年度の制度では、受講中に扶養する児童が20歳に達しても、受講を修了するまでは引き続き対象者として扱われます。以前は年齢到達で対象から外れるのではと不安に思う方もいましたが、この点は明確に改善されています。
みさき流れはわかりました。相談や申請のときに、何を持っていけばいいかも知りたいです。
必要書類
藤井先生必要書類は、申請者の状況や受講する講座、市区町村によって異なります。以下は一例です。窓口へ相談に行く前に、必ずお住まいの市区町村へ確認してください。
| 場面 | 書類の一例 |
|---|
| 事前相談・講座指定申請時 | 講座指定申請書、受講しようとする講座の案内書(パンフレット等)、マイナンバーが確認できる書類、本人確認書類 |
| 該当者のみ追加で必要 | 児童扶養手当証書の写し(または戸籍謄本・住民票)、雇用保険の教育訓練給付金支給要件回答書、生活保護受給者はひとり親家庭自立支援給付金利用連絡票など |
| 修了後の支給申請時 | 受講費用の領収書、修了証明書、雇用保険の教育訓練給付金支給決定通知(該当する場合) |
みさき児童扶養手当をもらっていない場合は、代わりに戸籍謄本や住民票が必要になったりするんですね。
藤井先生そうですね。ひとり親であることや児童を扶養している事実を確認するための書類は、状況によって求められるものが変わります。窓口で「何が必要か」を先に確認しておくと、二度手間にならずに済みますよ。
みさき書類の準備はイメージできました。ほかに気をつけることはありますか?
注意点 見落とすと支給されないことも
見落としやすい注意点
・受講開始前の講座指定を受けていない場合、原則として対象になりません。申込み済みでも受講前なら間に合う可能性はありますが、受講開始後は原則対象外です。
・多くの実施自治体では、過去にこの給付金を受給していないことを要件としています。原則として繰り返し利用する制度ではありませんが、取扱いは申請先へ必ず確認してください。
・支給額が1万2,000円を超えない場合は支給されません(下限額の考え方は雇用保険の教育訓練給付金と同様です)。
・専門実践教育訓練で資格取得・就職の実績に応じた85%への追加支給を受ける場合、修了後1年以内という期限があり、別途申請が必要です。
・受講中に扶養する児童が20歳に達しても、受講修了までは引き続き対象者として扱われます。
みさき「過去に受給したことがあると使えない」というのは知りませんでした。
藤井先生多くの実施自治体では、過去に本給付金を受給していないことを要件としています。原則として同じ人が繰り返し利用する制度ではありませんが、取扱いは自治体によって異なる部分もあるので、以前にこの給付金を受けたことがある場合は、再受給の可否について窓口へ必ず確認しておきましょう。ここまでの内容を、基本情報として一度まとめておきますね。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|
| 制度名 | 自立支援教育訓練給付金(母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業) |
| 対象者 | 20歳未満の児童を扶養する母子家庭の母または父子家庭の父で、自立支援プログラムの策定等を受けている方。所得の高さだけを理由に対象外にはなりません |
| 給付率 | 受講費用の60%(専門実践教育訓練で修了後1年以内に資格取得・就職等した場合は85%) |
| 上限額 | 一般教育訓練等は最大20万円、専門実践教育訓練は最大160万円(実績ありの場合は最大240万円)。同一受給者への再給付には原則として制限あり |
| 対象講座 | 雇用保険の指定講座に加え、都道府県等の長が地域の実情に応じて対象とする講座も含む |
| 雇用保険との関係 | 雇用保険の教育訓練給付金を受けられる場合はその差額を支給(下限1万2,001円) |
| 事前手続き | 受講開始前に必ず市区町村(町村在住の方は都道府県)へ相談し、講座指定を受ける必要あり |
| 実施状況 | 都道府県・市・福祉事務所設置町村等が実施。制度を実施していない自治体では受給できません |
| 申請窓口 | お住まいの市区町村の担当課(母子・父子自立支援員等) |
| 公式情報 | こども家庭庁 母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業について |
問い合わせ先
制度の対象講座や必要書類、事前相談の時期の目安は、お住まいの市区町村の福祉担当窓口(母子・父子自立支援員、子育て支援課など)にご相談ください。まずは居住する自治体で制度が実施されているかどうかの確認から始めましょう。制度の全国共通の枠組みはこども家庭庁の公式ページでも確認できます。
みさき表で見るとすっきり整理できました。この制度と一緒に使える他の支援もあれば教えてください。
併用できる他の支援制度
藤井先生はい、あわせて検討する価値がある制度をいくつか紹介しますね。まず、資格取得を目指す期間の生活費が心配な方には、
高等職業訓練促進給付金があります。看護師や保育士など特定の資格取得のために
養成機関で6か月以上のカリキュラムを受講する場合、生活費として月々の給付金を受けられる制度です。
みさき講座費用はこちらで、生活費はそちらで、という感じで役割分担ができるんですか?
藤井先生同じ講座が両方の制度の対象になる場合があります。高等職業訓練促進給付金は修業期間中の生活費を、自立支援教育訓練給付金は受講費用を支える制度なので、役割は違います。ただし講座の指定状況や、雇用保険の給付、奨学金・修学資金貸付との調整によっては併用できない場合もあるので、両方を使いたいときは事前相談の段階で窓口によく確認してください。
みさき生活費を借りる制度もあると聞いたことがあるんですが、それとの併用はどうなんですか?
藤井先生そこは注意が必要です。同じ入学金・受講料を対象とする貸付や、就業継続によって返還が免除される修学資金貸付とは併用できない自治体があります。神戸市の例では、こうした返還免除規定のある学資の貸付を受けていないことを対象者の条件にしています。貸付を検討している場合は、この給付金との組み合わせが可能かどうかを窓口で確認しておきましょう。
みさき生活の土台となる収入面でも、何か押さえておきたい制度はありますか?
藤井先生児童扶養手当も基本の制度として押さえておきたいところです。すでに受給している方は、講座指定申請の際に児童扶養手当証書の写しを使えることもあります。また、受講費用や生活費をまとまった資金として借りたい場合には、
母子父子寡婦福祉資金貸付金という無利子または低利の貸付制度もあります。給付金だけでは足りない部分を、必要に応じて貸付で補うという選択肢もありますね。ただし先ほどお伝えしたとおり、貸付の種類によっては併用できない場合があるので注意してください。
みさき給付金と貸付の組み合わせにも注意点があるんですね。
藤井先生あと、税金の面では
ひとり親控除も忘れずに押さえておきたいところです。就職して収入が増えた年は所得税や住民税の計算が変わってくるので、あわせて確認しておくと家計の見通しが立てやすくなりますよ。
みさき制度をいくつか知っておくと選択肢が広がりますね。最後に、みなさんが疑問に思いそうなことをいくつか聞いてもいいですか?
よくある質問
みさきすでに講座に申し込んでしまったんですが、あとから相談してももう遅いですか?
藤井先生まだ受講を開始しておらず、受講料の支払い等もしていない場合は、対象となる可能性があります。受講開始後は原則として対象になりませんし、大阪市のように指定前の支払いを不可とする自治体もあるため、諦めずに直ちにお住まいの窓口へ相談してください。
みさきパートで働いていて雇用保険に入っていない場合でも申請できますか?
藤井先生はい、雇用保険の受給資格がない方でも、要件を満たせば自立支援教育訓練給付金を申請できます。雇用保険の受給資格がない方は差額調整がない分、対象経費の60%(または85%)相当額が支給対象になります。受講費用の全額が支給されるわけではなく、上限額と下限額は適用されます。
みさき講座の途中でやめてしまった場合はどうなりますか?
藤井先生この給付金は講座を修了したことが前提の制度です。途中で受講をやめた場合は、修了を前提とした支給申請ができなくなる可能性が高いので、受講を続けられるかどうかも含めて、事前相談の段階で窓口とよく相談しておくとよいでしょう。
みさき一度この給付金を使ったことがあっても、また別の資格取得で使えますか?
藤井先生多くの実施自治体では、過去に受給したことがある場合は再度の受給ができない、または条件が付くことがあります。次に別の講座を検討する際は、以前受給したことを窓口に伝えたうえで、利用できるかどうかを確認してください。
みさき高等職業訓練促進給付金と自立支援教育訓練給付金は、同じ講座で両方申請できたりするんでしょうか?
藤井先生同じ講座が両方の制度の対象になる場合があります。高等職業訓練促進給付金は生活費、自立支援教育訓練給付金は受講費用というように役割が異なりますが、講座の指定状況や雇用保険給付、奨学金・修学資金貸付との調整によっては併用できない場合もあります。どちらを使うべきか、あるいは組み合わせられるかは、事前相談の段階で窓口に確認するのが確実です。
みさき受講している途中で子どもが20歳になったら、その時点で対象外になってしまうんですか?
藤井先生いいえ、対象外にはなりません。令和8年度の制度では、受講中に扶養する児童が20歳に達しても、受講を修了するまでは引き続き対象者として扱われます。安心して受講を続けてくださいね。
※本記事は令和8年7月時点の公表情報をもとに作成しています。自立支援教育訓練給付金の対象講座の指定、所得の取り扱い、支給額の計算、必要書類、事前相談や支給申請の期限などは、個別の状況や市区町村によって異なります。また、この給付金はすべての自治体で実施されているとは限りません。すでに申込み済みでも、まだ受講を開始していない場合は対象となる可能性があるため、諦めず直ちに窓口へ確認してください。最新情報は、お住まいの市区町村の担当窓口でご確認ください。