住まいと安心を守る|母子生活支援施設は全国205か所【令和6年3月時点】
DVから避難した場合や住まいを失った場合に、子どもと一緒に入所し、保護を受けながら自立に向けた生活支援が受けられる施設です。
みさき
先生、今日はちょっと重い話なんですが、聞いてもらえますか。実は先週、職場の後輩から「夫から暴力を受けていて、子どもと一緒に逃げたいけど、住むところがない」って打ち明けられたんです。ああいうとき、本当に頼れる場所ってあるんでしょうか。
藤井先生
あります。「母子生活支援施設」という、児童福祉法に基づく児童福祉施設です。配偶者のいない女性と、その方が育てている子どもが一緒に入所して、安全な生活の場を確保しながら、自立に向けた支援を受けられます。DV避難による入所が全体の約6割を占めています。
みさき
6割ってかなり多いんですね……。離婚が成立していなくても、逃げてきただけで入れるんですか?
藤井先生
はい。離婚届を出す前で別居しているだけの状態でも、事情に応じて対象になります。まずは「今すぐどこに連絡すればいいか」から一緒に確認していきましょう。
母子生活支援施設ってどんな場所ですか
みさき
そもそも、母子生活支援施設ってどんな施設なんですか?
藤井先生
児童福祉法に基づく施設で、配偶者のいない女性(またはこれに準ずる事情にある女性)と、その方が育てている児童、いわゆる母子家庭が一緒に入所し、保護を受けながら生活を立て直していく場所です。入所中の生活支援だけでなく、退所した後の相談にも応じてもらえます。
みさき
「配偶者のいない女性」というのは、離婚した人限定ってことですか?
藤井先生
離婚した方に限りません。DVから避難していて事実上別居している方、未婚で子どもを育てている方なども「これに準ずる事情にある女性」として対象になり得ます。厚生労働省の統計「福祉行政報告例」(令和6年3月末時点、こども家庭庁の公表資料による)では、全国に205か所、定員4,241世帯の施設があり、実際には3,212世帯・子ども5,291人が利用しています。
みさき
定員に対して、まだ余裕があるということですよね。
藤井先生
そうですね。すべての施設が常に満室というわけではありません。また、こども家庭庁「母子生活支援施設について」のページでは、心身に障害のあるお母さんや、発達に配慮が必要な子どもの入所も増えていると紹介されています。持病や障害があることを理由に、相談をためらう必要はありません。
みさき
それを聞いて少し安心しました。
藤井先生
今住んでいる場所に必ず施設があるとは限らないので、次は「まずどこに連絡すればいいか」を見ていきましょう。
今すぐ、誰に連絡すればいいですか
みさき
ここが一番知りたいところです。後輩に「まずここに電話して」と言える場所を教えてください。
藤井先生
状況によって窓口が分かれます。今すぐ命の危険を感じる、あるいは緊急に避難したいという場合は、まず配偶者暴力相談支援センターに連絡してください。女性相談支援センターも同じ役割を担っています。令和6年4月1日に施行された「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」で、以前の「婦人相談所」がこの名前に変わりました。相談・一時保護・今後の生活に関する情報提供までを担っています。
みさき
連絡先がわからない場合はどうすればいいですか?
藤井先生
内閣府の「DV相談ナビ」に電話一本かければ大丈夫です。全国共通の番号「#8008」にかけると、発信地から一番近い配偶者暴力相談支援センターに自動でつながります。匿名での相談も可能です。
みさき
電話しづらい時間帯もありますよね。
藤井先生
「DV相談+(プラス)」も使えます。電話は24時間受付(0120-279-889)、チャットは12時から22時まで、10か国語に対応しています。男性からの相談専用回線は日曜日の15時から21時です。一方、母子生活支援施設そのものへの入所は、お住まいの市区町村の福祉事務所が窓口になります。緊急性がそこまで高くない場合は、まずそちらに相談する形が一般的です。
緊急のときは、ためらわずここへ
- 今すぐ危険を感じる: 110番(警察)、またはDV相談ナビ「#8008」
- 24時間いつでも相談したい: DV相談+ 電話 0120-279-889
- 施設への入所を相談したい: お住まいの市区町村の福祉事務所
| 窓口 | できること | 連絡先 |
|---|---|---|
| 福祉事務所(市区町村) | 母子生活支援施設への入所相談・申請 | お住まいの市区町村の福祉担当課 |
| 女性相談支援センター/配偶者暴力相談支援センター | 相談・一時保護・自立に向けた情報提供 | DV相談ナビ「#8008」で最寄りにつながる |
| DV相談+(プラス) | 電話・チャット・メールでの相談 | 電話0120-279-889(24時間)、チャット12時〜22時 |

みさき
窓口が複数あるのは少しややこしいけど、迷ったらまず「#8008」にかければいいということですね。
藤井先生
そのとおりです。次は、居場所が加害者に知られてしまわないか、という不安に答えていきましょう。
秘密は守られますか
みさき
一番怖いのがそこなんです。逃げた先が相手にバレたらどうしようって。
藤井先生
内閣府男女共同参画局「新しい生活を始めたい」のページでは、女性相談支援センターの一時保護施設や、そこから委託された民間シェルターに入っている場合、母子生活支援施設への入所申請は、避難先を管轄する福祉事務所にできるとされています。つまり、加害者がいる自治体に戻って手続きする必要はありません。
みさき
住民票を移したら、そこから居場所がバレたりしませんか?
藤井先生
それを防ぐ仕組みがあります。市区町村の窓口で「支援措置」の申出をしておくと、加害者からの請求であっても住民票の写しや戸籍の附票の閲覧・交付をさせない扱いになります。転入手続きと同時に申出ができるので、避難先の窓口で必ず確認してください。
みさき
なるほど、住民票そのものを守る手続きがあるんですね。
藤井先生
はい。ただし、これは自動でかかるものではなく、ご自身で窓口に申し出る必要があります。忘れずに手続きすることが大切です。
みさき
女性相談支援センターって、住む場所を探すだけの窓口なんですか?
藤井先生
いいえ。相談を受けるだけでなく、一時保護、医学的・心理学的な援助、自立に向けた情報提供まで担っています。母子生活支援施設の利用について案内してもらうこともできるので、まず何を話せばいいかわからなくても大丈夫です。
「絶対安全」と思い込まない
支援措置や施設への入所は、加害者に住所を知られるリスクを大きく下げる仕組みですが、100%を保証するものではありません。相談の際は、共有のスマートフォンやパソコンに履歴が残らないようにするなど、ご自身でも気をつけてください。
みさき
支援措置のこと、後輩にもちゃんと伝えておきます。次は、そもそも誰が対象になるのか、詳しく教えてください。
対象になるのはどんな人ですか
藤井先生
対象は「配偶者のいない女性(またはこれに準ずる事情にある女性)」と、その方が育てている児童です。児童福祉法上、児童は満18歳未満を指しますが、保護者からの申込みがあり、かつ必要があると認められる場合は、満20歳に達するまで引き続き母子生活支援施設で保護を受けられることがあります。
みさき
ここ、はっきり聞いておきたいんですが……父子家庭は対象になりますか?
藤井先生
母子生活支援施設は、父子家庭は対象に含まれません。児童福祉法上、この施設は女性と子どものための施設と定められています。お父さんと子どもが住まいに困っている場合は、同じ福祉事務所で、公営住宅や生活保護など他の支援を案内してもらう形になります。
みさき
思春期の男の子がいる家庭でも、一緒に入所できますか?
藤井先生
児童福祉法は、18歳未満の子どもと一緒に入所できる施設として母子生活支援施設を定めていて、子どもの性別を理由にした一律の制限を法令で設けているわけではありません。ただし施設によって居室の作りや、他の入所世帯との兼ね合いへの配慮があるので、上のお子さんの年齢や状況は、相談の段階で伝えておくと安心です。
みさき
シングルマザーであれば、離婚前でも未婚でも対象になり得るということですね。
藤井先生
そのとおりです。離婚が成立していない別居中の方、未婚で子どもを育てている方、障害や病気で生活に困難を抱えている方なども、状況に応じて対象になります。判断は最終的に福祉事務所の面談で行われます。
みさき
精神的に不安定になっている人や、子どもに発達の特性がある場合はどうですか?
藤井先生
そうした事情があっても対象から外れる理由にはなりません。むしろ、心身に不調を抱えている家庭ほど、母子支援員や少年指導員による日常的なサポートが助けになります。心身の状態を理由に相談をためらう必要はありません。
みさき
対象かどうか自分で決めつけずに、まず相談してみるのがよさそうですね。
藤井先生
そう思います。次は、気になる利用料についてお話ししましょう。
利用料はいくらかかりますか
みさき
正直、一番気になるのがここです。逃げてきたばかりでお金がない人も多いと思うので……無料で入れるんですか?
藤井先生
全員が無料というわけではありません。利用料は「応能負担」という考え方で、世帯の所得に応じて段階的に決まります。これは児童福祉法に基づく全国共通の徴収の仕組みが土台になっていて、市区町村がそれぞれ条例で金額を定めています。
みさき
所得が低い人はどれくらいの負担になりますか?
藤井先生
一例として、生活保護を受けている世帯は本人負担が生じない仕組みになっています。住民税が非課税の世帯も、比較的低い金額に抑えられています。一方、住民税が課税されている世帯は、所得に応じて段階的に金額が上がっていきます。居室の電気・ガス・水道代など生活費にあたる部分は、利用料とは別に自己負担になります。

| 世帯の区分 | 月額の目安 |
|---|---|
| 生活保護を受けている世帯 | 本人負担なし |
| 住民税が非課税の世帯 | 比較的低い定額 |
| 住民税が課税されている世帯 | 所得に応じて段階的に増える |
※上の表は、2026年9月に、ある市の条例で確認した一例です。制度改正や自治体独自の運用により変更されることがあります。実際の金額は、お住まいの市区町村や世帯の所得によって異なります。
お金がかかると思って、相談をやめないでください
利用料がかかると分かっていても、実際の負担額は世帯によって大きく変わります。相談前に「うちは高そうだから」と決めつけず、福祉事務所の面談で実際の金額を確認してください。生活保護世帯や非課税世帯は、負担がない、またはごく少額で済むことがほとんどです。
みさき
実際の金額は、相談したときに教えてもらえるということですね。
藤井先生
はい。次に、実際に入所するまでの流れを見ていきましょう。
入所までの流れ
ステップ
- 相談する: お住まいの市区町村の福祉事務所(母子・父子自立支援員など)に連絡し、現在の状況を伝えます。緊急の場合は女性相談支援センターや配偶者暴力相談支援センターが先に対応することもあります。
- 面接を受ける: 職員との面接で、生活状況や希望を詳しく聞き取ります。
- 利用の可否が決まる: 面接の内容をもとに、福祉事務所が入所の要否を判断します。
- 施設で生活を始める: 入所後は、就労や子どもの教育など、自立に向けた支援を受けながら生活します。
みさき
緊急のときは、この手順を飛ばしてすぐ保護してもらえることもあるんですか?
藤井先生
はい。生命の危険があるような緊急時は、女性相談支援センターの一時保護が先に動き、その後で母子生活支援施設への入所につながるという流れも珍しくありません。まずは連絡することが第一歩です。
みさき
相談に行くときに、何か準備しておいた方がいいものはありますか?
入所前に何を準備すればいいですか
藤井先生
必要な書類は、申請理由や世帯状況、市区町村によって異なります。ここでは一例ですが、本人確認書類、母子健康手帳、子どもの学校や保育園の在籍状況がわかるものなどを聞かれることが多いです。必要書類は窓口で必ず確認してください。
みさき
全部揃っていなくても、まず相談していいんですね。
藤井先生
はい。緊急性が高い場合は特に、書類が整っていないことを理由に相談を後回しにしないでください。手ぶらで駆け込んでも、まずは話を聞いてもらえます。
みさき
それを聞いて、少し肩の力が抜けました。施設での暮らしって、実際どんな感じなんでしょうか。
施設での暮らしはどんな感じですか
藤井先生
各世帯ごとに個別の居室があり、そこでの生活はプライベートな空間として保たれます。建物には居室のほかに、入所者同士が使う集会室や、職員に相談できる相談室が併設されているのが一般的です。門限など、施設ごとに決められた生活上のルールを守っていただく必要があります。
みさき
子どもの学校はどうなるんでしょうか。転校しないといけないんですか?
藤井先生
施設によって、入学・転校の手続きを職員がサポートしてくれます。学校行事や地域活動への参加も支援の対象です。放課後、施設内で職員が学習を見てくれる場を用意しているところもあります。実際に転校が必要かどうかは、入所する施設の場所や個々の事情によって異なるので、相談時に確認しておくと安心です。
みさき
生活費や食事はどうなるんでしょうか。全部施設任せにしていいものなんですか?
藤井先生
居室での食事や日用品は基本的に自分たちで用意しますが、就労相談や家計の相談にのってもらいながら、少しずつ自分たちの生活のペースをつかんでいく形になります。すぐに完璧を目指さなくて大丈夫です。
みさき
子どものケアも一緒に考えてもらえるのは、親としてすごく助かります。
藤井先生
母子生活支援施設は、お母さん一人の自立だけでなく、子どもの育ちも一緒に支える場所です。次は、退所した後の支援について見ていきましょう。
どんな支援が受けられますか
藤井先生
母子生活支援施設では、就労に関する相談、家庭生活の相談、子どもの教育に関する相談や助言など、暮らし全体を支える生活支援を受けられます。職員が日常的に相談に応じてくれるほか、多くの施設では夜間も職員や警備員が常駐しています。
みさき
どんな職員の方がいるんでしょうか。
藤井先生
「母子支援員」がお母さんの就労や家庭生活の相談にのり、「少年指導員」が子どもの生活習慣や学習、友だち関係づくりを支えます。心理的なケアが必要な世帯が一定数以上いる施設には、心理療法を担当する職員が配置されることもあります。
みさき
退所した後は、もう関わってもらえないんですか?
藤井先生
いいえ。母子生活支援施設は退所した後の相談にも応じることが、児童福祉法上の役割として位置づけられています。新しい住まいでの生活が落ち着くまで、相談を続けられる施設が多くあります。
みさき
入所して終わりじゃなくて、その後も見てもらえるのは心強いですね。次は、どれくらいの期間入所できるのか気になります。
入所期間はどれくらいですか
藤井先生
法律で「何年まで」という一律の上限が決まっているわけではありません。生活を立て直すための準備が整うまで利用でき、期間は世帯の状況によって異なります。
みさき
目安のようなものはありますか?
藤井先生
自治体によって運用が異なりますが、例えば東京都板橋区は原則2年間を上限としています(2026年9月時点、同区公式サイトによる)。入所中にアパートや公営住宅への転居先を探すなど、次の生活の準備を進めていく形です。実際の期間や更新の可否は、入所する施設・自治体に確認してください。
みさき
2年たったら、必ず出ていかないといけないんでしょうか。
藤井先生
生活の立て直しに時間がかかっている場合は、面談のうえで期間が延びることもあります。「上限だから絶対」というより、状況を見ながら福祉事務所と一緒に次の生活を考えていく、というイメージを持ってもらえればと思います。
みさき
施設によって差があるということですね。最後に、住んでいる場所に施設がなかったらどうすればいいかを教えてください。
お住まいの地域に施設がない場合はどうしますか
藤井先生
母子生活支援施設は全国に205か所ありますが、すべての市区町村に設置されているわけではありません。お住まいの自治体に施設がない場合でも、福祉事務所に相談すれば、近隣の市区町村にある施設を紹介してもらえることがあります。
みさき
住んでいる場所に施設がないからと諦めなくていいんですね。
藤井先生
はい。定員に空きがない場合や、安全確保のために離れた地域の施設が適していると判断される場合も含めて、どの施設を利用できるかは福祉事務所が調整します。まずは相談することから始めてください。
母子生活支援施設の基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 配偶者のいない女性(またはこれに準ずる事情にある女性)と、その方が育てている児童(原則18歳未満、事情により20歳未満まで) |
| 対象外 | 父子家庭は対象に含まれません |
| 申請窓口 | お住まいの市区町村の福祉事務所 |
| 緊急時の相談先 | 女性相談支援センター・配偶者暴力相談支援センター(DV相談ナビ「#8008」) |
| 利用料 | 所得に応じた応能負担。生活保護世帯や住民税非課税世帯は負担が少ない、または生じない場合がある |
| 施設数・定員 | 全国205か所、定員4,241世帯(厚生労働省「福祉行政報告例」令和6年3月末時点、こども家庭庁の公表資料による) |
| 根拠法令 | 児童福祉法 |
| 公式ページ | https://www.cfa.go.jp/policies/shakaiteki-yougo/shisetsu-gaiyou |
併用できる他の支援制度
みさき
施設に入った後、他にも使える制度ってありますか?
藤井先生
あります。生活費の面では児童扶養手当、まとまったお金が必要なときは母子父子寡婦福祉資金貸付金が使えます。退所後の家賃が心配な場合は住居確保給付金、収入の見通しが立たない場合は生活保護制度も選択肢になります。どれも母子生活支援施設と併せて相談できる制度なので、福祉事務所の担当者に「他に使える制度はありますか」と聞いてみてください。
みさき
一つの窓口だけで抱え込まなくていいんですね。少し安心しました。
公式情報・問い合わせ先
問い合わせ先
- こども家庭庁「母子生活支援施設」公式ページ: https://www.cfa.go.jp/policies/shakaiteki-yougo/shisetsu-gaiyou
- 入所に関する相談: お住まいの市区町村の福祉事務所
- 緊急の相談: DV相談ナビ「#8008」、DV相談+ 電話0120-279-889(24時間)
※本記事は令和8年9月時点の公表情報をもとに作成しています。母子生活支援施設の入所の可否、利用料、入所期間などは、個別の状況や市区町村によって異なります。緊急の場合は、ためらわずに警察(110番)やDV相談ナビ「#8008」にご連絡ください。最新情報は、お住まいの市区町村の福祉事務所でご確認ください。
母子生活支援施設のよくある質問
父子家庭でも母子生活支援施設を利用できますか?
いいえ、利用できません。児童福祉法上、この施設は配偶者のない女性とその子どものための施設と定められており、父子家庭は対象に含まれません。
母子生活支援施設の利用は無料ですか?
全員が無料というわけではなく、世帯の所得に応じた利用料(応能負担)がかかります。生活保護を受けている世帯は、本人負担が生じない仕組みになっています。
入所している間も、仕事を続けることはできますか?
できます。運営の基準では母子支援員が世帯の就労状況に応じて仕事に関する相談・助言を行うと定められており、働きながら入所生活を送ることも制度上想定されています。
母子生活支援施設に入ったことは、加害者に知られませんか?
市区町村の窓口で「支援措置」を申し出ると、加害者からの請求でも住民票や戸籍の附票を閲覧・交付させない扱いになります。ただし100%の保証ではないため、共有の端末に履歴を残さないなど自分でも注意してください。
退所した後も、施設に相談できますか?
できます。母子生活支援施設は退所後の相談に応じることが児童福祉法上の役割として位置づけられており、新しい生活が落ち着くまで相談を続けられる施設が多くあります。
入所できる期間に上限はありますか?
法律で一律の年数の上限は決まっておらず、生活を立て直す準備が整うまで利用できます。自治体によっては目安の期間を定めているところもあり、例えば東京都板橋区は原則2年としています。
この記事の情報は 時点のものです。(初回公開: ) 制度の内容は改正や自治体の運用によって変わることがあります。お手続きの前に、お住まいの市区町村の窓口や公式サイトで最新の内容をご確認ください。
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この記事で触れている関連制度
本文のなかで出てきた制度です。あわせて使えるかどうかは、それぞれの記事と窓口でご確認ください。
- 手当児童扶養手当子どもが18歳に達した日以後の最初の3月31日まで(障害があるときは20歳未満まで)、生活費の手当がもらえる制度。シングルマザー・シングルファーザーの家庭が対象です。第1子は月額最大48,050円で、支払いは奇数月に年6回、2か月分ずつまとめて振り込まれます。収入によって全額もらえる人と一部だけの人がいます。
- 貸付母子父子寡婦福祉資金貸付金子どもの学費や引っ越し代など、まとまったお金を利子なし(保証人がいないときは年1.0%)で借りられる制度。シングルマザー・シングルファーザーと寡婦が対象で、使いみちに応じて修学資金・就学支度資金・生活資金など12種類あります。もらえるお金ではなく、あとで返すお金です。借りられる上限は資金の種類ごとに決まっています。
- 給付金住居確保給付金離職や収入減で家賃が払えなくなったとき、3か月(延長して最長9か月)のあいだ、家賃にあたるお金を自治体が原則として大家さんへ直接払ってくれる制度です。シングルマザー・シングルファーザーを含むすべての世帯が対象になり得ます。貸付ではないので返済はいりません。就職して収入が基準を超えたときや住まいを出たときは支給が止まり、入居しなかった場合や退去した場合、偽りがあった場合は受け取った分の返還を求められることがあります。
- 給付金生活保護制度収入や資産が国の基準(最低生活費)に届かないとき、生活費・住宅費・医療費などの費用がまかなわれる国の制度です。ひとり親家庭専用の制度ではなく、単身者から子育て世帯まで要件を満たすすべての世帯が対象で、シングルマザー・シングルファーザーの家庭も利用できます。申請から原則14日以内(最長30日)に可否が決まり、もらえる金額は家族の人数やお住まいの地域によって個別に計算されます。
同じ「サービス」のほかの制度
- サービスひとり親家庭等日常生活支援事業シングルマザーやシングルファーザーが、病気や仕事、学校などで家事や育児が一時的にむずかしくなったとき、家庭生活支援員に来てもらえる制度です。利用料は負担するのが原則ですが、生活保護世帯や住民税がかからない世帯を無料とする自治体もあります。額は自治体が決めるため大きく異なり、大阪市・千葉市のように世帯の状況に応じた段階的な料金(1時間150円〜300円)の自治体もあれば、横浜市のように無料の自治体もあります。まずは市区町村の窓口に相談してください。
- 東京都サービス都営住宅の優遇抽せん(ひとり親世帯)都営住宅の抽せんで、ひとり親の世帯は通常1つの抽せん番号が7つ割り当てられる「乙優遇」の対象になります(優遇倍率7倍)。実際に当たる確率は募集戸数や応募状況によって変わります。対象は年2回(5月・11月)の定期募集のうち「世帯向(一般募集住宅)」で、入居人数2人以上、シングルマザー・シングルファーザーで配偶者がおらず、同居家族が全員20歳未満の自分の子どもであることが条件です。家賃は世帯の収入で決まるので、住まいにかかるお金を大きく下げられます。
- 千葉県サービス千葉県営住宅の入居募集(ひとり親世帯=特枠世帯)千葉県営住宅の空き部屋抽選で、シングルマザー・シングルファーザーの世帯(特枠世帯)は一般世帯より当たりやすくなるよう配慮されています。倍率の数値は公表されていませんが、募集は年4回(4月・7月・10月・1月)、月収158,000円以下などの条件を満たせば申し込めます(この月収額は「給与所得控除」等を差し引いた後の額で、手取り月収そのものではありません)。
この記事に間違いや分かりにくいところがあれば、お問い合わせから教えてください。
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