困る前から無料相談|生活困窮者自立支援制度は支援6種類【令和8年度】
生活が苦しくなってきたと感じたら、深刻になる前に無料で相談できる制度です。
生活困窮者自立支援制度とは
本制度は、第1のセーフティネットである社会保険や労働保険、第3のセーフティネットである生活保護の間の第2のセーフティネットとして、重層的なセーフティネットを構築し、生活に困窮する方に対し、生活保護に至る前の段階で、自立に向けた支援を行うことによって、課題が複雑化・深刻化する前に自立の促進を図ることを目指しています。

自立相談支援事業でできること
支援の詳細は、地域によって異なることがありますが、基本的には「相談窓口」に配置された専門の支援員が、相談者の希望を尊重しながら、一人ひとりの状況に応じて適切な支援プランを作り、寄り添いながら支援を行います。なお相談は無料、秘密は守られます。
自立相談支援から広がる6つの支援
| 支援の種類 | どの自治体にもあるか | 内容 |
|---|---|---|
| 自立相談支援事業 | あります | 相談を受け、支援プランを一緒に作る |
| 住居確保給付金 | あります | 家賃にあたるお金を、期間を決めて支給 |
| 就労準備支援事業 | 自治体による | 一般就労に向けた生活リズムづくり・就労体験(最長1年間) |
| 家計改善支援事業 | 自治体による | 家計の「見える化」、貸付のあっせん |
| 居住支援事業 | 自治体による | 住居のない方への一時的な宿泊場所・食事の提供と、今の住まいを失うおそれがあり孤立している方などへの訪問による見守り・生活支援 |
| 子どもの学習・生活支援事業 | 自治体による | 学習支援、生活習慣の改善、居場所づくり |
※「自治体による」の支援は、実施していない自治体があります。使えるかどうかは、お住まいの自治体の自立相談支援機関で確認してください。
どちらも「住まい」に関する事業ですが、対象になる状況が違います。
- 住居確保給付金: すでに賃貸住宅に住んでいる方が、離職や収入減少で家賃を払えなくなりそうなときに、家賃にあたるお金を支給する仕組みです。
- 居住支援事業: 住居を持たない方や、ネットカフェ宿泊が続いている方に一時的な宿泊場所や食事を提供する仕組みと、今の住まいで孤立している方を訪問して支える仕組みの2つがあります。
「家賃の補助がほしい」場合と「今夜の寝る場所がない」場合とでは案内される支援が異なるので、相談のときは今の住まいの状況をそのまま伝えてください。

生活保護との違いとつながり
相談から支援が始まるまでの流れ
- 窓口を確認する: お住まいの市区町村の自立相談支援機関を確認します。東京都・千葉県にお住まいの場合は、東京都・千葉県の市区町村ごとの窓口名と電話番号をまとめています。それ以外の地域では、市区町村の福祉担当課に問い合わせるか、一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワークの「自立相談支援機関 相談窓口一覧」で調べられます。
- 相談する: 電話・窓口・メールなどで相談します。今の生活の状況や困りごとを、支援員に話します。窓口まで行くのが難しい場合は、まず電話やメールで問い合わせることもできます。
- 状況を整理してもらう: 支援員と一緒に、生活の状況や課題を分析し、自立に向けた目標や必要な支援を考えます。
- 支援プランを作る: 相談者の希望を尊重しながら、その人に合わせた「支援プラン」が一緒に作られます。ここで、住居確保給付金や就労準備支援事業など、具体的にどの支援を使うかが決まります。
- 支援を受ける: 支援プランにもとづいて、各種の支援サービスが提供されます。
- 定期的な確認(モニタリング): プランを作って終わりではなく、支援員が定期的に状況を確認し、必要に応じてプランを見直します。
費用について正しく知る
- 相談そのものは無料です。何度相談しても、相談料はかかりません。
- 相談の結果つながる支援のうち、住居確保給付金は返済不要のお金です。もらったお金を後で返す必要はありません(不正受給があった場合を除きます)。
- 一方、家計改善支援事業から案内されることがある生活福祉資金貸付制度は「貸付」であり、借りたお金は返済が必要です。あっせんしてもらえること自体は無料ですが、貸付そのものは無料のお金ではありません。
- 就労準備支援事業・子どもの学習・生活支援事業などの支援サービスに利用者負担があるかどうかは、自治体によって扱いが異なる場合があります。無料と決めつけず、相談の際に確認してください。
| 窓口で出てくるもの | お金がかかるか |
|---|---|
| 自立相談支援機関への相談 | かかりません(無料・秘密厳守) |
| 支援プランの作成・見直し | かかりません |
| 住居確保給付金の支給 | 支給されるお金なので、支払いはありません(返済不要) |
| 生活福祉資金貸付制度の利用 | 貸付なので、借りたお金の返済が必要です |
生活困窮者自立支援制度(自立相談支援)の基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 生活困窮者自立支援制度(自立相談支援事業ほか) |
| 根拠法 | 生活困窮者自立支援法 |
| 対象者 | 経済的に困窮している方(ひとり親家庭専用ではありません。母子家庭・父子家庭・シングルマザー・シングルファーザーはもちろん、単身の方、高齢の方も対象になり得ます) |
| 相談料 | 無料(秘密厳守) |
| どの自治体にもある支援 | 自立相談支援事業、住居確保給付金 |
| 自治体によってある支援 | 就労準備支援事業、家計改善支援事業、居住支援事業、子どもの学習・生活支援事業 など |
| 申請窓口 | お住まいの市区町村の自立相談支援機関(名称は自治体によって異なります。例:広島市くらしサポートセンター、豊島区くらし・しごと相談支援センターなど) |
| 実施状況 | 「自治体によってある支援」は、実施していない自治体があります。お住まいの自治体で使えるかを窓口で確認してください |
| 公式ページ | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000073432.html |
併用できる他の支援制度
- 住居確保給付金: 生活困窮者自立支援制度の一つ。離職・収入減少で家賃が払えなくなったときに、原則3か月(最長9か月)、家賃にあたるお金を支給してもらえます。自立相談支援機関が窓口になっています。
- 生活保護制度: 収入や資産が国の基準に届かない場合に使える制度。自立相談支援機関での相談の結果、生活保護のほうが適していると判断されれば、そちらの申請につなげてもらえます。生活保護を受けながら、就労準備支援事業・家計改善支援事業や、居住支援事業のうち訪問による見守り・生活支援を引き続き利用できる場合もあります。
- 生活福祉資金貸付制度: 都道府県の社会福祉協議会が窓口となる貸付制度で、家計改善支援事業からあっせんを受けられることがあります。返済が必要な貸付である点に注意してください。
公式情報・問い合わせ先
お住まいの市区町村の自立相談支援機関(名称は自治体によって異なります。福祉担当課、社会福祉協議会、NPO法人などが窓口になっている場合があります)
- 厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000073432.html
※本記事は令和8年9月時点の公表情報をもとに作成しています。生活困窮者自立支援制度の相談窓口の名称、実施している事業の範囲、利用者負担の有無などは、個別の状況や市区町村によって異なります。最新情報は、お住まいの市区町村の自立相談支援機関でご確認ください。
生活困窮者自立支援制度(自立相談支援)のよくある質問
シングルマザーですが、生活困窮者自立支援制度は本当に使えますか?
相談すると、自動的に生活保護に回されますか?
生活保護を受け始めたら、この制度は使えなくなりますか?
相談は本当に無料ですか?
この記事の情報は 時点のものです。(初回公開: ) 制度の内容は改正や自治体の運用によって変わることがあります。お手続きの前に、お住まいの市区町村の窓口や公式サイトで最新の内容をご確認ください。
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この記事で触れている関連制度
本文のなかで出てきた制度です。あわせて使えるかどうかは、それぞれの記事と窓口でご確認ください。
- 給付金住居確保給付金離職や収入減で家賃が払えなくなったとき、3か月(延長して最長9か月)のあいだ、家賃にあたるお金を自治体が原則として大家さんへ直接払ってくれる制度です。シングルマザー・シングルファーザーを含むすべての世帯が対象になり得ます。貸付ではないので返済はいりません。就職して収入が基準を超えたときや住まいを出たときは支給が止まり、入居しなかった場合や退去した場合、偽りがあった場合は受け取った分の返還を求められることがあります。
- 給付金生活保護制度収入や資産が国の基準(最低生活費)に届かないとき、生活費・住宅費・医療費などの費用がまかなわれる国の制度です。ひとり親家庭専用の制度ではなく、単身者から子育て世帯まで要件を満たすすべての世帯が対象で、シングルマザー・シングルファーザーの家庭も利用できます。申請から原則14日以内(最長30日)に可否が決まり、もらえる金額は家族の人数やお住まいの地域によって個別に計算されます。
同じ「サービス」のほかの制度
- サービスひとり親家庭等日常生活支援事業シングルマザーやシングルファーザーが、病気や仕事、学校などで家事や育児が一時的にむずかしくなったとき、家庭生活支援員に来てもらえる制度です。利用料は負担するのが原則ですが、生活保護世帯や住民税がかからない世帯を無料とする自治体もあります。額は自治体が決めるため大きく異なり、大阪市・千葉市のように世帯の状況に応じた段階的な料金(1時間150円〜300円)の自治体もあれば、横浜市のように無料の自治体もあります。まずは市区町村の窓口に相談してください。
- 東京都サービス都営住宅の優遇抽せん(ひとり親世帯)都営住宅の抽せんで、ひとり親の世帯は通常1つの抽せん番号が7つ割り当てられる「乙優遇」の対象になります(優遇倍率7倍)。実際に当たる確率は募集戸数や応募状況によって変わります。対象は年2回(5月・11月)の定期募集のうち「世帯向(一般募集住宅)」で、入居人数2人以上、シングルマザー・シングルファーザーで配偶者がおらず、同居家族が全員20歳未満の自分の子どもであることが条件です。家賃は世帯の収入で決まるので、住まいにかかるお金を大きく下げられます。
- 千葉県サービス千葉県営住宅の入居募集(ひとり親世帯=特枠世帯)千葉県営住宅の空き部屋抽選で、シングルマザー・シングルファーザーの世帯(特枠世帯)は一般世帯より当たりやすくなるよう配慮されています。倍率の数値は公表されていませんが、募集は年4回(4月・7月・10月・1月)、月収158,000円以下などの条件を満たせば申し込めます(この月収額は「給与所得控除」等を差し引いた後の額で、手取り月収そのものではありません)。
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